問題
「レモン」市場のように情報が不完全な場合、買い手は価格が低くなると品質が低下することを予想する。下図は、「レモン」市場における需要曲線と供給線について、2つのパターンを示している。「レモン」市場における需要曲線の形状ならびに、ワルラス的調整およびマーシャル的調整に関し、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

選択肢
- 1需要曲線は図1のように描かれ、A点の近傍ではワルラス的調整、マーシャル的調整とも安定である。
- 2需要曲線は図1のように描かれ、B点の近傍ではワルラス的調整、マーシャル的調整とも不安定である。
- 3需要曲線は図2のように描かれ、C点の近傍ではワルラス的調整は安定で、マーシャル的調整は不安定である。
- 4需要曲線は図2のように描かれ、D点の近傍ではワルラス的調整は不安定で、マーシャル的調整は安定である。
正解
1. 需要曲線は図1のように描かれ、A点の近傍ではワルラス的調整、マーシャル的調整とも安定である。
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解説
レモン市場では、価格の低下が品質低下を予想させ需要を冷やすという情報の非対称性により、需要曲線は通常の右下がりではなく、ある価格より下では「価格が下がるほど需要が減る」逆方向の屈曲を持つ後方屈曲型となる。これは図1のパターンに対応する。 ワルラス的調整(価格調整)は、需要量>供給量の場合に価格が上昇、需要量<供給量の場合に価格が下落して均衡に向かう。マーシャル的調整(数量調整)は、需要価格>供給価格なら数量が増加、需要価格<供給価格なら数量が減少して均衡に向かう。 図1のA点では、通常の交点条件と同様に需要曲線が供給曲線の左側で需要価格が供給価格を上回っており、A点近傍で価格・数量ともに均衡に収束するため、ワルラス的調整・マーシャル的調整ともに「安定」となる。よってアが正しい。 イは図1のB点(後方屈曲部での均衡)で両方とも不安定としているが、B点はワルラス的にも不安定(価格を下げると需要不足で更に下落)であるなど成立し得るが、本問では「A点近傍」の評価が最も適切とされる。ウ・エは図2を採用しており、レモン市場の特徴的な需要曲線の形状とは合致しない。 (出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 経済学・経済政策 第16問)
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