問題
業界の競争や取引関係は、限られた市場の争奪という側面ばかりではない。逆に市場を奪い合わずに自社の売り上げや利益を増やす関係になることもある。そのような状況に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
選択肢
- 1新しい駅ビルに、これまで以上に多様な小売業者の入店を図るとともに、映画館やアスレチック施設、さらに大学のサテライト教室なども入れて来客数を増やす。
- 2ゲーム業界ではゲーム機器メーカーがゲームソフトを買い取ると同時にゲームの開発指導を行うため、ゲームソフト開発メーカーの起業が活発になり、業界の発展を促している。
- 3コストダウンは自動車部品供給業者の利益を圧迫するが、それが自動車会社の販売力に結びつくと、自動車生産量を増加させることになるので、長期的に見れば供給業者に有利に働く。
- 4新製品の市場規模がまだ小さい場合、ライバル企業の参入によって当該製品をめぐって市場での競争が起こり、その結果その製品の市場は拡大する可能性をもつ。
- 5宅配業者がコンビニエンスストアを取次店とする集配を始めたので、コンビニエンスストア間の荷物発注客の増加をめざした競争は、宅配市場を掘り起こす効果をもたらした。
正解
2. ゲーム業界ではゲーム機器メーカーがゲームソフトを買い取ると同時にゲームの開発指導を行うため、ゲームソフト開発メーカーの起業が活発になり、業界の発展を促している。
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解説
本問は市場を奪い合わずに相互に利益を増やす「協調・市場拡大型」の関係を問う。ア(多様なテナントによる集客増)、ウ(コストダウンが販売力強化を通じ生産量増で供給業者にも還元)、エ(参入による市場の拡大)、オ(取次店化が宅配市場全体を掘り起こす)はいずれも市場非奪取型の関係。イはゲーム機器メーカーがソフトを買い取り開発指導することでソフト開発メーカーの起業を促す垂直的な育成・補完関係であり、これも業界発展を促すが、「市場を奪い合わずに」という本問の趣旨に最も合致しない記述として不適切とされる。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成21年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第3問)
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