問題
最近、先端技術を集積したパソコン、デジタルカメラ、薄型テレビなどのデジタル製品が相次いで赤字に転落している。その原因として、急速に悪化する景気の影響をあげることができるが、それ以上に、この分野に特有の競争と収益の構造による影響が大きいようである。そのような構造について説明する記述として、最も不適切なものはどれか。
選択肢
- 1EMS(Electronic Manufacturing Service)やモジュール部品供給メーカーはシステム統合の技術を、レファレンスモデルを通じて提供する場合が多く、製品市場の参入障壁を低めている。
- 2主要機能が満たされれば、それ以外の機能を付け加えても購買意欲に結びつかないので、価格のみが競争優位をもたらす要因になっている。
- 3部品と部品を組み合わせるインターフェースの標準化が進展している。
- 4部品のモジュール化の進展によって、生産工数を減らすことができるので、短期的にはコストの低下や生産性の向上が期待できるが、その効果は直ちに価格競争に反映される。
- 5要素技術についての大きなイノベーションよりも改良された要素部品の組み換えや製品デザイン変更による製品開発が多く、製品ライフサイクルの短縮化につながっている。
正解
2. 主要機能が満たされれば、それ以外の機能を付け加えても購買意欲に結びつかないので、価格のみが競争優位をもたらす要因になっている。
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解説
デジタル製品はモジュール化・インターフェース標準化(ウ)、EMSやレファレンスモデルによる参入障壁低下(ア)、モジュール化の効果が即座に価格競争に反映される(エ)、改良型開発によるライフサイクル短縮(オ)という構造をもち、コモディティ化と価格競争に陥りやすい。イは「価格のみが競争優位をもたらす要因」と断定するが、主要機能が満たされた後でもデザインやブランド、付加機能など価格以外の差別化要因は存在しうるため、価格のみに限定する記述は言い過ぎで最も不適切。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成21年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第6問)
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