問題
ある財の生産において公害が発生し、私的限界費用線と社会的限界費用線が下図のように乖離している。ここで、政府は企業が社会的に最適な生産量を産出するように、1単位当たり t = BG の環境税の導入を決定した。その際、社会的な余剰は、どれだけ変化するか。最も適切なものを下記の解答群から選べ。

選択肢
- 1三角形BCE分の増加
- 2三角形CEH分の減少
- 3三角形CEH分の増加
- 4四角形BCEG分の減少
- 5四角形BCEG分の増加
正解
1. 三角形BCE分の増加
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解説
外部不経済(負の外部性)が存在するとき、市場均衡は私的限界費用=需要曲線の交点Eで決まるが、社会的限界費用は私的限界費用よりも上にあるため、市場均衡では社会的に最適な生産量よりも過剰生産が行われている。 環境税導入前は、点EからB点(社会的限界費用=需要曲線の交点)までの生産量に対し、社会的限界費用が需要曲線を上回っており、その範囲で生産1単位ごとに「社会的費用 − 便益」分の社会的損失が発生していた。この超過損失の累計が三角形BCE分となる。 環境税 t = BG を導入すると、企業にとっての限界費用が社会的限界費用と一致し、生産量は社会的最適水準(Bの真下)まで縮小する。これにより三角形BCE分の死荷重が解消され、社会的余剰は三角形BCE分だけ「増加」する。よって正解はアである。 イ・エは余剰の減少としており方向が逆。ウの三角形CEHやオの四角形BCEGは余剰の増減の対象として用いられる図形ではない。なお、徴収された税収(四角形ABGD相当)は政府が獲得するが、私的余剰の減少と相殺されて社会全体としては三角形BCE分の純増となる。 (出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 経済学・経済政策 第15問)
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