問題
生産性向上に関し、全要素生産性(TFP:Total Factor Productivity)の重要性に注目が集まっている。ある国のマクロ生産関数を次のように設定する。 Y = AK^α L^(1−α) ここで、YはGDP、Kは投入資本量、Lは投入労働量、αはパラメーター(0≦α≦1)である。この式から、以下の式が導出できる。 ΔY/Y = ΔA/A + α(ΔK/K)+(1−α)(ΔL/L) TFPの変化率に相当するものとして、最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1(1−α)(ΔL/L)
- 2α(ΔK/K)
- 3ΔA/A
- 4ΔA/A + α(ΔK/K)
- 5ΔA/A +(1−α)(ΔL/L)
正解
3. ΔA/A
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解説
コブ=ダグラス型生産関数 Y = AK^α L^(1−α) を全微分(対数微分)して各変数で割ると、 ΔY/Y = ΔA/A + α(ΔK/K)+(1−α)(ΔL/L) が得られる。この式の右辺の各項は、それぞれ「全要素生産性(TFP)の寄与」「資本投入の寄与」「労働投入の寄与」を表し、GDP成長率を3つの要因に分解する成長会計の式となる。 TFPはマクロ生産関数のシフトパラメーターAで表される技術水準(広義には資本・労働以外の生産性要因=技術進歩・経営効率改善・規模の経済など)を意味し、その変化率はAの増分をA自身で割った ΔA/A で表現される。よってウが正解である。 アは労働投入の寄与、イは資本投入の寄与であり、いずれもTFPではない。エ・オはTFPとそれ以外の要素を足し合わせており、TFP単独の変化率ではない。成長会計では、GDP成長率から資本と労働の寄与(α(ΔK/K)+(1−α)(ΔL/L))を差し引いた「残差(ソロー残差)」がΔA/A=TFPの変化率として推計される。 (出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 経済学・経済政策 第20問)
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