問題
企業に固有な能力は、自社独特の戦略展開を可能にするものとして重要である。企業が生産技術にかかわる固有能力を維持したり構築しようとする試みに関する記述として最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1業界に普及している汎用設備の導入を進めて、資本装備率の向上を目指している。
- 2現場からの改善提案のうち、全社 QC 大会で表彰を受けたものだけを実行している。
- 3現場への新人の投入時に技術指導を中心に導入教育に時間をかけている。
- 4自社の生産技術を守るべく、生産部門での人事異動も新規採用も行わないことにしている。
- 5他社の優れた生産技術を積極的に導入して自社技術を常に一新するようにしている。
正解
3. 現場への新人の投入時に技術指導を中心に導入教育に時間をかけている。
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解説
企業固有能力(コアコンピタンス)を維持・構築する上で重要なのは、現場で蓄積された暗黙知や熟練を組織的に継承・拡張することである。新人の現場投入時に技術指導を中心とした導入教育に時間をかけることは、現場の暗黙知を新人に丁寧に伝承し、技能の世代継承を確実にするものであり、固有能力の維持・拡大に最も寄与する。よってウが最も適切。アは汎用設備の導入なので他社との差別化につながらず、固有能力構築にはならない。イは表彰されたものだけを実行する運用では、現場の改善活動そのものが萎縮し、固有能力の源泉である日々の改善を弱める。エは人事異動も新規採用も止めることで、組織の硬直化・属人化が進み、長期的には固有能力が損なわれる。オは他社技術の積極導入は固有性の確立とは方向が逆で、自社独自の能力構築にはつながらない。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第3問)
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