問題
(設問2)A 社が下線部②のような組織になってしまう理由として考えられうる可能性として、最も不適切なものはどれか。
選択肢
- 1従業員の間で意思決定権限が細分化されており、多くの管理者の同意を得なければならない可能性があるから。
- 2従業員の業績評価システムが、ミスや失敗による減点方式になっている可能性があるから。
- 3従業員の職務と責任・権限が、会社の利益と関係づけて理解されていない可能性があるから。
- 4主力事業部の規模や資産等のスラックが大きく、従業員が市場における変化や競争圧力を感じにくくなっている可能性があるから。
- 5新規事業開発についてミドルマネジメントに十分な権限を委譲していないため、彼らの知識創造力を十分活用できていない可能性があるから。
正解
5. 新規事業開発についてミドルマネジメントに十分な権限を委譲していないため、彼らの知識創造力を十分活用できていない可能性があるから。
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解説
A 社が下線部②のような状況(新規事業の計画はできるが実行段階で頓挫し撤退する)になる原因として、設問のア〜エはいずれも妥当な解釈である。一方、本問の本文には「トップマネジメントは新規事業に対して積極的に取り組むことを指示した」とあり、その指示を受けて「部門管理者たちは最初は綿密な計画を立てるものの、実行段階になると業務がスムーズに運ばなくなり、いつのまにか撤退を余儀なくされてしまう」とある。すなわち部門管理者には新規事業立案の機会と権限がある程度委譲されていることが読み取れる。にもかかわらず実行段階で頓挫する原因は、権限の不足ではなく、組織の慣性・既存業務への抵抗・失敗への過剰な恐れなど別の要因である。オの「ミドルマネジメントに十分な権限を委譲していない」という指摘は、本文の状況と整合しない可能性が高く最も不適切。アは多数同意による意思決定の遅滞、イは減点方式による萎縮、ウは利益と職務の連携不足、エは組織スラックによる危機感の欠如で、いずれも新規事業が頓挫する典型的な原因として妥当。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第13問 設問2)
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