問題
選択肢
- 1この事業部が扱う家庭用品市場がすでに成熟しており、価格競争でしかシェア拡大が難しくなっていたため、コスト削減をトップが指示した可能性があるから。
- 2事業部によって異なる目標管理制度が導入されたため、当該事業部の従業員が公平性を欠くと認識しこれに反発した可能性があるから。
- 3市場シェア目標やコスト管理目標が、事業部の投資利益率目標とは連携していても、A 社全体の利益率目標と合理的に連携していなかった可能性があるから。
- 4市場シェア目標を達成するために、マーケティング部門は価格を低く設定し、その結果、販売数量が増加し、生産部門はコスト管理を徹底したために品質を犠牲にすることになった可能性があるから。
- 5市場シェアや生産コスト管理のような、成果主義による管理方針に対して、従業員が反発した可能性があるから。
正解
4. 市場シェア目標を達成するために、マーケティング部門は価格を低く設定し、その結果、販売数量が増加し、生産部門はコスト管理を徹底したために品質を犠牲にすることになった可能性があるから。
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解説
A 社で起きた現象(市場シェア増大/歩留り悪化/利益率低下)は、「市場シェア」と「生産コスト」という部分最適指標で評価したことで、各部門が指標達成のために合理的に行動した結果、(1)マーケティング部門は価格を下げて販売数量を伸ばすことに集中し、(2)生産部門はコスト削減のため品質維持を犠牲にした、という典型的な部分最適と全体最適のズレが生じたと解釈できる。価格低下+品質低下=歩留り悪化+粗利低下という連鎖が利益率低下を招く。よってエが最も適切な説明。ウも全体利益率との連携不足という観点で部分的に正しいが、「価格を低くした」「品質を犠牲にした」という具体的メカニズムを示しているエの方が、設問の現象を直接的に説明している。アはトップがコスト削減を指示したわけではなく、シェア・コストでの評価制度を導入したのであり前提が異なる。イ・オは従業員の反発を原因とする説明だが、文中には反発の記述はなく、むしろ各部門が指標達成に向けて熱心に動いた結果である。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第13問 設問1)
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