問題
(設問2)万一、不測の事態が発生してしまった場合、その影響を最小限のものとし、できるだけ迅速にその状況から脱却するための組織能力を高めておくことが必要である。このような組織に関する記述として、最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1過去においてその組織がどのように成功してきたかに関する事例をできるだけ多く用意しておき、不測の事態が発生した場合に直ちに参照できるようにしておく。
- 2組織として同じ過ちを繰り返さないためには、従業員に対して過失を犯さないよう十分な注意を払わせるとともに、過失を人事考課に反映させる仕組みを構築しておく。
- 3不測の事態が発生したときには、組織内に不安が広がらないよう、非公式なコミュニケーションルートを遮断し、公式の責任 ― 権限関係を基礎に対応策を検討する。
- 4不測の事態が発生した場合の標準業務手続きや職務規則をあらかじめ用意しておき、計画的な訓練を行っておく。
- 5不測の事態の発生とその深刻さを適切に伝えるために、電話や書類などではなく、フェイス・ツー・フェイスのコミュニケーションを活用する。
正解
5. 不測の事態の発生とその深刻さを適切に伝えるために、電話や書類などではなく、フェイス・ツー・フェイスのコミュニケーションを活用する。
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解説
不測の事態発生時には、(1)情報の伝達速度、(2)情報の正確さ、(3)関係者間の認識共有が決定的に重要となる。フェイス・ツー・フェイスのコミュニケーションは、表情・声色・身振りなど非言語情報を含む豊富な情報帯域を持ち、緊急時の認識共有・意思決定・心理的安全性確保のいずれにも優れる。よってオが最も適切。アは過去の成功事例の参照は予測可能な事態に対しては有効だが、「不測の事態」では過去事例が当てはまらないことが本質であり、依存すると判断を誤りやすい。イは過失の人事考課反映は萎縮を生み、現場での失敗報告を抑制してしまい、危機対応の足を引っ張る。ウは非公式コミュニケーション遮断は組織の情報循環を止め、緊急時の柔軟な対応を阻害する。エは標準業務手続きと訓練は予測可能な事象には有効だが、定義上「不測の事態」では既存マニュアルが想定外であり、訓練だけで対応できない事態への即応性は劣る。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第16問 設問2)
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