問題
日本における知的財産に関する権利を有する者が、自己の権利を侵害すると認める貨物が輸入されようとする場合に、税関長に対し、当該貨物の輸入を差し止めるよう申し立てることが認められているが、必ずしも税関に対する輸入差止請求の対象とならない貨物として最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1意匠登録されている意匠に係る物品を権利者に無断でアルゼンチンにおいて製造し、日本国向けに輸出された物品
- 2特許発明に係る物品を権利者に無断でインドネシアにおいて製造し、日本国向けに輸出された物品
- 3日本国内での商標権者が、タイにおいても同一内容について商標登録を有している場合に、権利者からタイでの製造・販売について許諾を受けた者が製造し、権利者に無断で日本国向けに輸出した商品
- 4日本国内で発売された音楽CD(コンパクトディスク)と同一内容の音楽CDを権利者に無断で米国において製造し、日本国向けに輸出された音楽CD
正解
3. 日本国内での商標権者が、タイにおいても同一内容について商標登録を有している場合に、権利者からタイでの製造・販売について許諾を受けた者が製造し、権利者に無断で日本国向けに輸出した商品
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解説
ウが正解(差止請求の対象とならない)。ウは「真正商品の並行輸入」に該当する典型ケースである。商標権者がタイでも同一内容の商標を有し、現地で正規に許諾を受けた者が製造した商品は、(1)商標が適法に付されており、(2)内外権利者が同一または密接な関係にあり、(3)品質管理が日本の権利者によって直接または間接にコントロールされている場合、いわゆるパーカー事件最高裁判決(フレッドペリー事件)等の基準に照らして商標権侵害とならず、輸入差止の対象とならない。ア・イ・エは無断製造の侵害品(模倣品・海賊版)であり、関税法第69条の11により輸入差止請求の対象となる。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第11問)
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