問題
金融庁の公表している「金融検査マニュアル」によれば、金融機関に対して自己査定を行う体制の整備・確立を求めている。それによると、金融機関では、貸出金などを債務者の信用リスクに応じて適切に管理するため、債務者を信用格付けやその他の状況等により正常先、要注意先、破綻懸念先、実質破綻先及び破綻先に区分(債務者区分)する。さらにそれぞれの債務者ごとの個別の債権の分類を行う。貸倒引当金の算定は、この債務者区分や債権の分類に基づき行われる。 上記に関連した記述として、最も不適切なものはどれか。
選択肢
- 1債権の分類は、債権の資金使途等の内容を個別に検討し、担保や保証等の状況を勘案のうえ、債権の回収の危険性又は価値の毀損の危険性の度合いに応じて行うものとする。
- 2債務者区分について、特に中小・零細企業等については、債務者の財務状況等のほか、当該企業の技術力、販売力や成長性などの情報や代表者等の収入状況や資産内容等を総合的に勘案するものとする。
- 3債務者区分の破綻懸念先の債務者は、さらに要管理先である債務者とそれ以外の債務者とを分けて管理することが望ましい。要管理先である債務者とは、金利減免などの貸出条件や、支払が延滞しているなどの履行状況に問題がある債務者をいう。
- 4信用格付は、債務者の財務内容、格付機関による格付、信用調査機関の情報などに基づき、債務者の信用リスクの程度に応じて行われる。信用格付は、債務者区分と整合的でなければならない。
正解
3. 債務者区分の破綻懸念先の債務者は、さらに要管理先である債務者とそれ以外の債務者とを分けて管理することが望ましい。要管理先である債務者とは、金利減免などの貸出条件や、支払が延滞しているなどの履行状況に問題がある債務者をいう。
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解説
ウが不適切。金融検査マニュアルでは「要管理先」は破綻懸念先のうちの一区分ではなく、「要注意先」のうちでさらに区分された一区分である。要管理先とは、要注意先の中で、3か月以上延滞、または貸出条件緩和(金利減免・元本返済猶予等)を受けている債務者を指す。本選択肢は要管理先を破綻懸念先の一区分とする点で誤り。ア・イ・エはいずれも金融検査マニュアルに沿った適切な記述である(イは中小企業特有の総合判断、エは信用格付と債務者区分の整合性、アは債権分類の基本的考え方)。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第17問)
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