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企業経営理論難易度: 標準2011年度

中小企業診断士 過去問|企業経営理論 第2問

問題

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 単一の事業を営む企業が多角化によって事業構造を変革し、持続的な成長を実現する行動は、「範囲の経済」の視点から説明できる。「範囲の経済」が存在すれば、企業が複数の事業を展開することによって、それぞれの事業を独立に営むときよりも、より経済的な事業運営が可能になる。 (設問2)文中の下線部(範囲の経済)に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

選択肢

  1. 12つの事業がお互いに補い合って1つの物的資源をより完全に利用して生まれる効果は、範囲の経済の効果である。
  2. 22つの事業がお互いに情報的資源を使い合うと、資源の特質から使用量の限界がなく他の分野で同時多重利用できるため、物的資源を使い合うよりも効率性の高い範囲の経済を生み出せる。
  3. 3合成繊維企業が蓄積した自らの化学技術を使用し、本業の補完・関連分野の事業に進出するのは範囲の経済の例である。
  4. 4範囲の経済が生まれるのは、基本的には未利用資源の活用が原因であり、企業規模が大きいほど経済効率が良くなることを意味する。
  5. 5範囲の経済は、多角化が進みすぎると新たに進出した事業と企業の保持しているコア・コンピタンスとの関連性が希薄になって生じなくなる。

正解

4. 範囲の経済が生まれるのは、基本的には未利用資源の活用が原因であり、企業規模が大きいほど経済効率が良くなることを意味する。

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解説

範囲の経済は未利用資源の活用に基づく概念であるが、「企業規模が大きいほど経済効率が良くなる」というのは「規模の経済(Economies of Scale)」の説明である。範囲の経済は事業の多様性(範囲)に関する経済性であり、規模に関する経済性とは異なる。よってエは概念を混同しており最も不適切。アは物的資源の共用による範囲の経済の効果で適切。イは情報的資源の同時多重利用可能性ゆえに高い効率性を生むという論点で適切。ウは化学技術を関連分野で活用する範囲の経済の典型例で適切。オは多角化過剰によるコア・コンピタンスとの関連希薄化で範囲の経済が消失するという論点で適切。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成23年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第7問 設問2)

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