問題
選択肢
- 1相手を上回る出資比率を維持して、意思決定の権限を確保することに留意して、それができない場合はアライアンスを見送るようにしなければならない。
- 2互いに連携によって得られる便益とそのために必要な費用を計算すると、信頼が醸成されなくなるので、アライアンスは期待した効果を生みにくくなることに注意しなければならない。
- 3提携企業間の人事施策、組織の特性、経営上の価値観などの社風の違いは、相手企業を吸収合併して価値観の一体化を促すことによってしか克服できないことに注意しておくべきである。
- 4連携が長くなるにつれて互いに心が通い合い信頼が醸成されやすいが、そのことによって取り引きの経済評価が甘くならないように注意しなければならない。
- 5連携の中身やお互いの能力について理解しあうことは重要であるが、手の内を見せすぎることになるので、関係が深くなることは避けなければならない。
正解
4. 連携が長くなるにつれて互いに心が通い合い信頼が醸成されやすいが、そのことによって取り引きの経済評価が甘くならないように注意しなければならない。
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解説
アライアンス(戦略的提携)のマネジメントでは、長期的な関係構築によって信頼が醸成されやすい一方で、信頼関係の深化が取引の経済性に対する冷静な評価を曖昧にし、不利な条件を受け入れたり機会損失に気づかなくなる「信頼の罠」に陥る危険性がある。したがって信頼醸成と取引の経済評価のバランスを保つ注意が必要である。よってエが最も適切。アは出資比率による支配は提携の一形態に過ぎず、すべての提携で必須ではない(対等な提携も成立しうる)。イは便益と費用の計算は提携の合理的判断のために必須であり、これが信頼醸成を妨げるとは限らない。ウは社風の違いは合併以外にも文化統合プログラムや段階的協働などで克服可能で、「吸収合併によってしか克服できない」は誤り。オは連携の深化と相互理解は提携の本質であり、関係を浅く保つべきとする主張は提携の効果を損なう。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成24年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第9問 設問1)
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