問題
選択肢
- 1イノベーションが速い分野では、吸収能力の必要性は高くなるため、自社の研究開発投資を低く抑える必要がある。
- 2応用科学に関連する技術的機会の増加に比べて、基礎科学に関する技術的機会の増大は、R & D の必要性を低くする。
- 3吸収能力が高くなるにつれて、当該企業は中央研究所のような基礎研究を行う部門を持つ必要性が低くなるので、研究開発投資負担を削減することが可能になる。
- 4自社の基礎研究への投資は、吸収能力を高める効果を持ち、急速に進化する科学技術をイノベーションに活かすことに役立つ。
- 5知識の占有可能性が高まると、社内外への波及効果が高くなるため、基礎科学分野よりも応用科学分野の方が、吸収能力の必要性は高くなる。
正解
4. 自社の基礎研究への投資は、吸収能力を高める効果を持ち、急速に進化する科学技術をイノベーションに活かすことに役立つ。
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解説
コーエンとレビンタールが提唱した吸収能力(absorptive capacity)の概念によれば、自社の基礎研究への投資には製品化に直接結びつく成果以外に、外部の科学技術の動向を理解・評価・吸収する能力を高めるという副次的効果がある。すなわち、急速に進化する外部の科学技術をイノベーションに取り込むためには、自社内に基礎研究を含むR&D活動が不可欠となる。よってエが最も適切。アはイノベーションが速い分野では吸収能力の必要性が高まるが、それは研究開発投資を「高める」必要性であり、「低く抑える」は逆。イは基礎科学の技術的機会増大はかえって企業の基礎R&Dの必要性を高める。ウは吸収能力が高いほど中央研究所などR&D部門を維持し外部知識を取り込む必要性が増し、削減はできない。オは知識の占有可能性が高まると、外部への波及効果は「低く」なる(占有できるから他者に漏れない)ため記述自体に矛盾があり、また占有可能性と吸収能力の必要性の関係としても直接的な含意は導けない。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成24年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第18問)
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