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経営法務難易度: 標準2012年度

中小企業診断士 過去問経営法務 第2問

問題

【設問2】前問と同じ会話の続きを読み、会話中の空欄D〜Fに入る語句の組み合わせとして最も適切なものはどれか。 甲氏:「だけど、せっかく第三者が特許権を買い取っても、特許庁の登録を見ても分からないライセンシーへのライセンスを打ち切れないわけですよね。それって特許権を活用したファイナンスとかM&Aの妨げになりませんか。」 あなた:「企業買収の際には、買収企業側が被買収企業側にデュー・ディリジェンスを実施し、被買収企業側からの開示したライセンシーがすべてであり、開示されないライセンシーは存在しないという【D】条項をおけば、買収側としては一応のリスク回避が可能です。ただ、おっしゃるとおり、隠れたライセンシーの存在やライセンス日付のバックデートの可能性が、特許権を活用した資金調達のマイナス要因になりかねないという指摘はあります。」 甲氏:「それに、特許権の譲渡後に譲渡人が新たなライセンシーとライセンス契約を結んでしまったりした場合、ライセンシーは【A】を特許権の譲受人に主張できますか。」 あなた:「特許法の条文上は、ライセンシーは【E】後に特許権を取得した第三者にその権利の効力を主張できますから、【F】が特許権の移転登録より先であれば、【A】の方が優先します。」

選択肢

  1. 1D:瑕疵担保責任 E:特許発明の実施 F:ライセンス契約締結
  2. 2D:実績補償 E:特許発明の実施 F:ライセンス対象技術の実際の利用
  3. 3D:損失補償 E:通常実施権の発生 F:ライセンス対象技術の実際の利用
  4. 4D:表明・保証 E:通常実施権の発生 F:ライセンス契約締結

正解

4. D:表明・保証 E:通常実施権の発生 F:ライセンス契約締結

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解説

D:「開示されたライセンシーがすべてであり、開示されないライセンシーは存在しない」という、被買収企業側が買収企業側に対し一定の事実が真実かつ正確であることを保証する条項は、M&A契約の典型条項「表明・保証(Representations and Warranties)」である。瑕疵担保責任は売買等の目的物の瑕疵についての売主の責任、実績補償・損失補償は損害填補に関する一般概念で、本問の用語としては不適切。よってD=「表明・保証」。 E:通常実施権の当然対抗を定める特許法99条は、「通常実施権は、その発生後にその特許権若しくは専用実施権又はその特許権についての専用実施権を取得した者に対しても、その効力を有する」と規定する。すなわち「通常実施権の発生」後に特許権を取得した第三者に対し、ライセンシーは権利を当然に対抗できる。よってE=「通常実施権の発生」。 F:通常実施権の発生時点(条文上は「通常実施権の発生」と表現されるが、実務的には実施権設定契約・ライセンス契約の締結時点を指す)が、特許権の移転登録より先であれば優先する。よってF=「ライセンス契約締結」。 したがって、D:表明・保証、E:通常実施権の発生、F:ライセンス契約締結の組合せ(エ)が正解。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成24年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第13問 設問2)

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