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経営法務難易度: 2012年度

中小企業診断士 過去問経営法務 第2問

問題

【設問2】前問と同じ会話におけるあなたの発言の下線部①〜④のうち、正しい発言の組み合わせとして最も適切なものはどれか。 ①集合債権譲渡担保について、担保権者は、融資先の期限の利益が喪失した時点で具体的に発生している売掛債権については、融資先に担保権の実行通知を出して売掛債権の取得や処分ができ、弁済期到来の売掛先には直接取立てができる。 ②電子記録債権について、債務者が電子記録名義人に支払いさえすれば重大な過失がない限り免責されることや、金融機関に持ち込んで割引を受けるときに債権金額の分割ができないことは、紙の手形と同様である。 ③民事再生であれば、再生手続開始後も会社の業務遂行権や財産の管理処分権は維持され、経営者自身が企業の再建を進めていけるのが原則である。 ④民事再生手続が開始されれば、債権譲渡担保のような担保権についても、再生手続の中に組み込まれ、担保権者は届出をして再生手続に参加しない限り担保権を実行することができない。

選択肢

  1. 1下線部①と下線部②
  2. 2下線部①と下線部③
  3. 3下線部②と下線部④
  4. 4下線部③と下線部④

正解

2. 下線部①と下線部③

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解説

各下線部の正誤を検討する。 ①(正):集合債権譲渡担保が設定されている場合、担保権者は期限の利益喪失時に具体的に発生している売掛債権について、融資先に担保権実行の通知を出して債権の取得や処分が可能であり、弁済期到来の第三債務者(売掛先)に対しては直接取立てもできる。実務的に確立した方法であり、記述は正しい。 ②(誤):電子記録債権法では、電子記録名義人への支払によって債務者が善意・無重過失で免責される点は紙の手形と同様である(電子記録債権法21条)。しかし、電子記録債権は紙の手形と異なり「分割記録」が認められており(電子記録債権法43条以下)、債権金額の一部だけを分割して譲渡・割引することが可能である。よって「金額の分割ができないことは紙の手形と同様」というのは誤り。 ③(正):民事再生手続は、再生手続開始後も債務者自身(DIP:Debtor In Possession)が業務遂行権と財産管理処分権を維持し、自ら再建を進めるのが原則である(民事再生法38条1項)。裁判所は監督委員を選任して同意権を行使させることはあるが、管財人方式(管理命令型)は例外である。記述は正しい。 ④(誤):民事再生手続では、担保権は「別除権」として扱われ(民事再生法53条)、別除権者は再生手続外で自由に担保権を実行できる。届出をして再生手続に参加しなければ実行できないとする本記述は誤り。なお、別除権者が再生手続に組み込まれて議決権を持つのは、被担保債権の不足額部分についてのみである。 したがって、正しいのは①と③であり、イが正解。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成24年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第16問 設問2)

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