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経営法務難易度: 2012年度

中小企業診断士 過去問経営法務 第2問

問題

【設問2】取引先(買主)と新規に取引を開始するに先立ち、債権の保全・回収のための特約を定めた取引基本契約書を締結することが望まれる。この契約書の特約条項のうち、「期限の利益の喪失」条項を盛り込むことによって期待される効果に関する記述として、最も適切なものはどれか。

選択肢

  1. 1取引先が代金を完済するまで納入品の所有権を売主のものとし、いつでも納入品の返還を要求できる。
  2. 2取引先に信用不安や経営危機などの一定の事由が発生した場合に、一方的に取引を終了させることができる。
  3. 3取引先に代金の支払遅延などの一定の事由が発生した場合に、支払期日前でも支払期日の到来していないすべての売掛金について直ちに支払いを請求することができる。
  4. 4取引先の債権回収に不安が生じた場合に、納入品の引き渡し数量を制限したりストップすることができる。

正解

3. 取引先に代金の支払遅延などの一定の事由が発生した場合に、支払期日前でも支払期日の到来していないすべての売掛金について直ちに支払いを請求することができる。

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解説

「期限の利益」とは、債務者が一定期日まで履行を猶予される利益をいい、買主は代金支払期日まで支払を猶予される。「期限の利益の喪失」条項は、この期限の利益を一定の事由(支払遅延、手形の不渡り、信用不安、破産申立て等)の発生によって失わせ、支払期日前であっても、すべての未払債務について直ちに支払を請求できるようにする特約である。これにより、債権者は与信リスクが顕在化した時点で、債権の早期回収・相殺を図ることができる。 ア(誤):本肢は「所有権留保」条項の説明である。代金完済まで売主が所有権を保持し、支払が滞れば返還を求められる。期限の利益喪失とは別条項。 イ(誤):本肢は「契約解除」条項の説明である。信用不安等を契約解除事由として定め、取引を打ち切るためのもの。期限の利益喪失とは別条項。 ウ(正):上記の通り、期限の利益喪失条項の典型的効果。支払遅延等が生じた場合、支払期日前のすべての売掛金について直ちに支払請求できる。 エ(誤):本肢は「取引停止」「出荷停止」条項の説明である。納入品の引き渡しを制限・停止するための条項。期限の利益喪失とは別条項。 よってウが正解。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成24年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第19問 設問2)

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