問題
選択肢
- 1中央銀行による「量的緩和政策」には、例えば、金利が著しく低い状況の下で、中央銀行が伝統的には取扱い対象としない社債なども購入することでマネタリーベースを増加させることがあてはまる。
- 2「賃金の下方硬直性」には、例えば、物価が継続的に低下している状況であっても賃金が容易には低下しないことがあてはまる。
- 3「モラルハザード」には、ある個人が生活保護制度による扶助を念頭におきつつ、情報の非対称性を利用して意図せざる失業を装うようなことがあてはまる。
- 4わが国では、農業政策のひとつとして、コメの輸入に関税と輸入量の上限規制とを設けることで国内の生産者を保護している。
正解
4. わが国では、農業政策のひとつとして、コメの輸入に関税と輸入量の上限規制とを設けることで国内の生産者を保護している。
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解説
経済用語と政策の正誤を問う問題。最も不適切なものを選ぶ。 アは正しい。量的緩和政策では、政策金利が下限(ゼロ近傍)に達した状況で、中央銀行が通常は買い入れない長期国債や社債・ETFなどの資産を購入することで、マネタリーベースを直接増加させる。日銀の異次元金融緩和(2013年〜)の典型例。 イは正しい。賃金の下方硬直性とは、デフレ下や不況時にも賃金が容易には下がらない現象。労働組合の存在、法的最低賃金、心理的抵抗(名目賃金引下げへの反発)などが原因とされる。ケインズが指摘した概念。 ウは正しい。モラルハザードは情報の非対称性下で、相手が監視できないことを利用して規律を欠く行動をとること。生活保護を当てにして就業意欲を欠いたり、意図せざる失業を装う行為はモラルハザードの典型例。 エは誤り(最も不適切)。日本のコメ輸入政策は1995年のWTOウルグアイ・ラウンド合意以降、ミニマム・アクセス(最低輸入義務、一定数量を低関税で輸入)と高関税(778%)の組み合わせ。「輸入量の上限規制」ではなく「最低輸入義務」が制度上の特徴。輸入数量制限はWTOルール上禁止されているため、関税化されたうえで一定枠の輸入が義務付けられている。 よって最も不適切なのはエで正解はエ。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成25年度 中小企業診断士1次試験 経済学・経済政策 第22問)
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