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企業経営理論難易度: 2013年度

中小企業診断士 過去問企業経営理論 第1問

問題

ある金曜日の夕方、機械部品メーカーの2代目経営者のYさんは取引先とのミーティングを終えると足早に家電専門店チェーンの大型店舗に立ち寄った。海外のエージェントとのリアルタイムの会議を円滑に行うために、翻訳機能付きの電子手帳の購入を検討している。 いくつかの商品を比較している最中に、Yさんのスマートフォンにeメールが送られてきた。この家電専門店チェーンのウェブ店舗からのもので、数日前にYさんが「お気に入り(bookmark)」に登録していた電子手帳の詳細情報、SC内店舗での売場の位置、消費者によるレビューが紹介されていた。売場で実物を確認した後、Yさんはこの商品の型番をスマートフォンに入力し検索したところ、別の家電専門店のウェブ店舗で5,000円安い価格で販売されていることが分かった。Yさんは早速この電子手帳をスマートフォンサイト経由で注文し、クレジットカードで決済し、購入額の10%のポイントを獲得した。 Yさんの行動に関する記述として、最も適切なものはどれか。

選択肢

  1. 1YさんはSC内の家電専門店チェーンの店舗に立ち寄った際にこのチェーンのウェブ店舗からeメールを受け取ったことで、AIDMAでいえばM(Memory)にあたる内容を活性化することができた。
  2. 2Yさんは金曜日の夕方にSC内の家電専門店チェーンの店舗に立ち寄る前に、このチェーンのウェブ店舗で翻訳機能付きの電子手帳を網羅的に検索していたので、買い物出向前に明確なブランドの選好マップが形成されていたといってよい。
  3. 3Yさんは店頭で受け取ったeメールを読むとすぐさま商品関連情報を検索し、電子手帳の購買にいたる意思決定を行った。この一連の流れの中でYさんはコミュニケーションに対する消費者の反応(購買)プロセスモデルのひとつであるAISASに含まれるすべてのステップを踏んでいたといえる。
  4. 4今回のYさんの電子手帳の購買プロセスの一部にも見られたような、「実際の店舗で商品の実物展示を体験してから、より低い商品価格と消費者費用で同じ商品を購入することのできるウェブ店舗を探してそこで購買を行う」タイプの行為は一般にブラウジング(browsing)といわれている。

正解

1. YさんはSC内の家電専門店チェーンの店舗に立ち寄った際にこのチェーンのウェブ店舗からeメールを受け取ったことで、AIDMAでいえばM(Memory)にあたる内容を活性化することができた。

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解説

AIDMAモデル(Attention→Interest→Desire→Memory→Action)のM(Memory:記憶)は、消費者が以前に得た情報や欲求を記憶として保持している段階を指す。Yさんは数日前にウェブ店舗で電子手帳を検索し「お気に入り」に登録していたが、店舗で他商品を比較中にウェブ店舗から登録した商品の詳細情報のeメールを受け取ることで、過去の検索行動と購買欲求を記憶として呼び覚まされた(M:Memory)。よってアが最も適切。イは「お気に入りに1点登録」しただけで「網羅的に検索して明確なブランド選好マップが形成された」とは言えない。ウはAISAS(Attention→Interest→Search→Action→Share)の最後のS(Share:情報共有)について、問題文ではYさんが購入後に他者に情報共有したという描写がないため「すべてのステップを踏んでいた」とは言えない。エは記述の購買行動は「ショールーミング(showrooming)」と呼ばれ、ブラウジング(browsing:閲覧・回遊)とは別の概念である。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成25年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第27問 設問1)

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