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経営法務難易度: 標準2023年度

中小企業診断士 過去問経営法務 第25問

問題

相殺に関する記述として、最も適切なものはどれか。なお、別段の意思表示はないものとする。

選択肢

  1. 1差押えを受けた債権の第三債務者は、差押え前から有していた差押債務者に対する債権を自働債権とする相殺をもって差押債権者に対抗することができない。
  2. 2相殺の意思表示は、双方の債務が互いに相殺に適するようになった時にさかのぼってその効力を生ずる。
  3. 3不法行為から生じた債権を自働債権として相殺することはできない。
  4. 4弁済期が到来していない債権の債務者は、その債権を受働債権として相殺することができない。

正解

2. 相殺の意思表示は、双方の債務が互いに相殺に適するようになった時にさかのぼってその効力を生ずる。

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解説

民法506条2項により、相殺の意思表示は「双方の債務が互いに相殺に適するようになった時にさかのぼってその効力を生ずる」(相殺の遡及効)と規定される。これにより遅延損害金等の発生が抑止される。よって『相殺の意思表示は、双方の債務が互いに相殺に適するようになった時にさかのぼって効力を生ずる』とする選択肢が適切。第三債務者は差押え前から有していた債権による相殺を差押債権者に対抗できないとする選択肢は、民法511条1項により、差押えを受けた第三債務者は差押え前に取得した債権による相殺を差押債権者に対抗できるため誤り(最判昭和45年6月24日無制限説の判例法理を令和の民法改正で明文化)。不法行為から生じた債権を自働債権として相殺できないとする選択肢は、民法509条により「悪意による不法行為に基づく損害賠償債権」「人の生命・身体侵害による損害賠償債権」を受働債権とする相殺は禁止されるが、これらを自働債権として相殺することは可能であるため誤り。弁済期未到来の債権を受働債権として相殺できないとする選択肢は、民法505条1項・506条1項により債務者は自己の債務(受働債権)の弁済期が未到来であっても、自働債権の弁済期が到来していれば期限の利益を放棄して相殺できるため誤り。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 令和5年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第21問)

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