問題
選択肢
- 1期首に備品を購入し、減価償却方法を定額法とすると、取得原価10,000千円、残存価額1,000千円、会計上の耐用年数が5年、税務上の耐用年数が4年の場合、1年目の終わりには135千円の繰延税金負債が計上される。
- 2期首に備品を購入し、減価償却方法を定額法とすると、取得原価10,000千円、残存価額1,000千円、会計上の耐用年数が5年、税務上の耐用年数が6年の場合、1年目の終わりには90千円の繰延税金負債が計上される。
- 3前期に計上した賞与引当金3,000千円が全額損金不算入となり、繰延税金資産が900千円計上されていたとする。当期末に賞与引当金3,300千円を設定し、同額が損金不算入になった場合、繰延税金資産は90千円だけ増加することになる。
- 4当期に積立金方式による圧縮記帳を行ったことにより将来減算一時差異が10,000千円生じた場合、当期末には3,000千円の繰延税金資産が計上される。
正解
3. 前期に計上した賞与引当金3,000千円が全額損金不算入となり、繰延税金資産が900千円計上されていたとする。当期末に賞与引当金3,300千円を設定し、同額が損金不算入になった場合、繰延税金資産は90千円だけ増加することになる。
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解説
賞与引当金は将来減算一時差異を生じさせる項目。当期末の繰延税金資産=3,300×30%=990千円、前期末は900千円なので、増加額は990−900=90千円。よってウが適切。アは誤り。会計上の償却費は(10,000−1,000)÷5=1,800千円で、税務上の償却限度額(耐用年数4年で計算するので1,800千円より大きい)に届かないが、法人税法では減価償却費は損金経理をした金額のうち償却限度額に達するまでしか損金に算入されない(法人税法31条1項)ため、税務上も1,800千円しか損金にならない。会計と税務の差(一時差異)が生じないので、繰延税金負債は計上されない。イも誤り。会計上の償却費1,800千円が税務上の償却限度額(耐用年数6年。問題の数値どおり残存価額1,000千円とすれば9,000÷6=1,500千円)を上回り、超過額300千円は損金不算入(償却超過額)となる。これは将来減算一時差異なので、計上されるのは繰延税金資産90千円(300×30%)であり、繰延税金負債ではない。エは積立金方式の圧縮記帳は「将来加算一時差異」を生じさせ、繰延税金「負債」が計上される。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 令和7年度 中小企業診断士1次試験 財務・会計 第9問)
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