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法務難易度: 標準

中小企業M&A実務能力・倫理検定試験 一問一答|法務 第77問

問題

対象会社は、工場用地を地主から賃借している。株式譲渡により対象会社の株主と代表取締役が交代する場合の賃借権の扱いについて、判例(最高裁判所平成8年10月14日判決)を踏まえた支援者の説明として、最も適切なものはどれか。

選択肢

  1. 1小規模で閉鎖的な会社で株主と経営者が交代すれば実質的に賃借人が変わるため、法人格の同一性にかかわらず民法第612条の賃借権の譲渡にあたり、特約の有無を問わず地主の承諾がなければ契約を解除される
  2. 2株式譲渡の後は、対象会社と地主が新たに賃貸借契約を締結し直さなければ、対象会社は土地を使用できない
  3. 3法人の構成員や機関が変動しても法人格の同一性は失われず、原則として民法第612条の賃借権の譲渡にはあたらないが、役員や資本構成の変動を解除事由とする特約に備え、契約内容をDDで確認する
  4. 4賃貸借契約に経営者の交代を解除事由とする特約があっても、判例上その特約は無効とされている

正解

3. 法人の構成員や機関が変動しても法人格の同一性は失われず、原則として民法第612条の賃借権の譲渡にはあたらないが、役員や資本構成の変動を解除事由とする特約に備え、契約内容をDDで確認する

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解説

最高裁判所平成8年10月14日判決は、小規模で閉鎖的な有限会社が賃借人である事案で、持分の譲渡と役員の交代により実質的な経営者が交代しても、法人格の同一性は失われないから民法第612条にいう賃借権の譲渡にはあたらないとした。同判決は、賃貸人が経営者個人との信頼関係を重視するなら、役員や資本構成の変動を解除事由とする特約を結ぶなどの措置を講じうると述べている。株式譲渡では賃借人である対象会社は変わらず契約の締結し直しは不要だが、こうした特約やCOC条項がないかをDDで確認し、必要なら地主の同意取得を検討する。

一問一答

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