中小M&A検定に戻る
財務・税務難易度: 標準

中小企業M&A実務能力・倫理検定試験 一問一答|財務・税務 第55問

問題

支援者Aは、譲り渡し側X社の初期的なバリュエーションのために決算書を確認したところ、法人税法の処理に沿って作成されており、回収の見込みが低い売掛金に対する引当金や、陳腐化した在庫の評価損が計上されていないことが分かった。Aの対応として、最も適切なものはどれか。

選択肢

  1. 1どのルールで作成された決算書かを確認したうえで、売掛金の回収可能性や在庫の実態を確かめ、必要な修正を反映した純資産や収益力を基に評価する
  2. 2決算書は顧問税理士が作成し税務申告にも用いられているため、記載どおりの数字をそのまま用いて評価する
  3. 3引当金の繰入額や評価損は税務上損金にならないことが多いため、バリュエーションでも考慮する必要はない
  4. 4修正すると評価額が下がり譲り渡し側の不利益となるため、譲り受け側には修正前の決算書の数字だけを示し、引当金や評価損の未計上には触れない

正解

1. どのルールで作成された決算書かを確認したうえで、売掛金の回収可能性や在庫の実態を確かめ、必要な修正を反映した純資産や収益力を基に評価する

詳しい解説を見る

解説

中小企業の決算書は、法人税法の処理をそのまま使って作成されていることが多い。中小指針も、法人税法の処理を会計処理として使えるのは、会計基準がなく税法の処理が経済実態をおおむね適正に表している場合や、税法の処理によっても重要な差異がないと見込まれる場合に限っている。そのため、上場会社なら計上される引当金や評価損が計上されていないことがある。中小M&Aガイドラインの参考資料も、簿価と時価が大幅に乖離する場合などは簿価純資産が本来の株式価値を表さないことがあり、時価純資産法では棚卸資産の実在性や評価の妥当性を検証して時価評価するとしている。税務上の損金算入の可否と企業価値の評価は別の問題であり、譲り受け側に実態を伏せる対応も不適切である。

一問一答

全480問を繰り返し学習

財務・税務の関連問題

この調子で演習を続けよう

スキマ資格では中小M&A検定の全780問を分野別・難易度別に体系的に学習できます。中小企業M&A実務能力・倫理検定試験は中小企業庁が実施する検定で、M&A実務・財務税務・法務・倫理行動規範の4科目からCBT方式・四肢択一で60問程度が出題されます(初回は令和9年1月、出題の基準日は令和8年3月末日)。