問題
家族信託に関する記述のうち、正しいものはどれか。
選択肢
- 1家族信託は信託銀行のみが受託者となれる
- 2委託者が信頼できる家族を受託者として財産管理を任せる仕組みである
- 3家族信託を設定すると財産の所有権は完全に受託者のものになる
- 4家族信託は遺言の代わりにはならない
正解
2. 委託者が信頼できる家族を受託者として財産管理を任せる仕組みである
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解説
【正解】委託者が信頼できる家族を受託者として財産管理を任せる仕組みである 【解説】 家族信託は、委託者(財産を託す人)が信頼できる家族(受託者)に対して、財産の管理・運用・処分を託す仕組みです。「信託銀行のみが受託者となれる」は誤りで、家族信託では信託銀行でなくても家族(配偶者・子・兄弟等)が受託者になれます。「所有権が完全に受託者のものになる」も誤りで、信託では財産の名義(形式的所有権)は受託者に移りますが、実質的な利益を受ける権利(受益権)は受益者にあるため、完全に受託者の自由になる財産ではありません。「遺言の代わりにはならない」も誤りで、遺言代用信託や受益者連続型信託等により、遺言の代わりや遺言では実現できない財産承継(数代先まで指定)が可能です。 【関連知識】 ■家族信託(民事信託)の基本構造 ・委託者(settlor): 財産を信託する人(親など) ・受託者(trustee): 財産を管理・運用する人(信頼できる家族) ・受益者(beneficiary): 信託の利益を受ける人(委託者本人や子等) ・信託財産: 信託される財産(金銭、不動産、株式等) ■家族信託の活用シーン ・認知症対策: 判断能力低下後も受託者が財産管理を継続 ・遺言代用: 死亡時の受益者を指定して相続させる ・受益者連続型信託: 数代先まで受益者を指定(孫まで等) ・障害のある子の生活保障 ・事業承継: 議決権と経営権の分離 ・共有不動産の管理 ■任意後見との比較 ・任意後見: 判断能力低下後に発効、家庭裁判所監督下 ・家族信託: 契約時から効力発生、柔軟な財産管理が可能 ・両方併用も可能 ■家族信託の手続き ・信託契約書の作成(公正証書推奨) ・信託登記(不動産信託の場合) ・信託専用口座の開設(金銭信託の場合) ・受託者の財産管理開始 ■受託者の義務 ・善管注意義務: 善良な管理者の注意で信託事務を行う ・忠実義務: 受益者の利益のためのみに行動 ・分別管理義務: 信託財産と固有財産を分けて管理 ・帳簿作成義務: 信託財産の状況記録 ■家族信託の留意点 ・契約内容が複雑で専門家のサポートが重要 ・税務上の取扱いに注意(贈与税・相続税) ・受託者の負担が大きい ・信託銀行の商業信託より柔軟だが、家族間の合意形成が重要 ■商事信託との違い ・商事信託: 信託銀行・信託会社が業として行う(金銭信託、投資信託等) ・民事信託(家族信託): 家族が受託者、業として行わない ■受益者連続型信託 ・例: 第一受益者は妻、妻死亡後は長男、長男死亡後は孫 ・遺言ではできない数代先の指定が可能 ・効力は30年経過後に死亡した受益者まで
一問一答
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