問題
人権の私人間効力に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例の趣旨に照らし、妥当なものはどれか。
選択肢
- 1憲法の人権規定は、国家と個人の関係のみならず、私人間の関係にも直接適用されるとするのが判例の立場である。
- 2企業が特定の思想を有することを理由に採用を拒否することは、思想・良心の自由の侵害として当然に違憲となる。
- 3私人間の紛争において、民法の一般条項(公序良俗など)を通じて間接的に人権規定の趣旨を適用するのが判例の基本的立場である。
- 4私人による差別的行為は、いかなる場合も憲法の人権規定とは無関係であり、もっぱら不法行為法の問題である。
- 5労働基準法における男女同一賃金の規定は、憲法の私人間直接適用の例である。
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正解
3. 私人間の紛争において、民法の一般条項(公序良俗など)を通じて間接的に人権規定の趣旨を適用するのが判例の基本的立場である。
解説
判例(三菱樹脂事件)は、人権規定の私人間効力について間接適用説の立場をとり、民法90条(公序良俗)などの一般条項を通じて間接的に適用するとしています。1の直接適用説は判例の立場ではありません。2は三菱樹脂事件で企業の採用の自由が認められています。