問題
次の文章の空欄に入る語句として、最も適切なものはどれか。 「法の支配」と「法治主義」は、いずれも法による行政の原理に関する概念であるが、その内容は異なる。「法の支配」は英米法の伝統に由来し、法の内容が( )であることを要求する。これに対し、大陸法の伝統に由来する形式的法治主義は、法律の形式さえ備えていれば足り、法の内容の適正さまでは要求しないという点に特徴がある。
選択肢
- 1明確
- 2合理的
- 3正義に適合
- 4民主的に制定された
- 5国民に公開された
正解
3. 正義に適合
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解説
「法の支配」は英米法の伝統に由来する原理であり、専断的な国家権力を排して権力を法で拘束するとともに、その法の内容が正義に適合すること(実質的正当性)まで要求する。本文は形式的法治主義との対比で「法の内容」の適正さを問題としているから、空欄には「正義に適合」が入り、肢3が正解となる。「明確」「合理的」「民主的に制定された」「国民に公開された」は、いずれも法に望ましい属性ではあるが、形式的法治主義との対比軸である内容の正義適合性を直接示す語ではないため適切でない。これに対し、ドイツに由来する形式的法治主義は、行政が議会の制定した法律に従って行われることを求めるにとどまり、法律の内容の適正までは要求しないため、「悪法も法なり」として人権侵害を正当化しうる弱点を持つ。戦後は内容の適正をも要求する実質的法治主義が支配的となり、法の支配と実質的に接近したと説明される。日本国憲法は最高法規性(98条)、人権保障、司法権の優越等により法の支配を採用したと解されており、この対比は基礎法学・憲法で頻出である。
一問一答
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