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管理会計論難易度: 2025年度

公認会計士 過去問管理会計論 第250問

問題

X社は金属部品を製造販売する企業である。X社は顧客からの増産要請に対応するため,既存の製造設備に取り付けることで現在よりも部品Aの作業工数が少なくて済むアタッチメントを次期首に購入することを検討している。次の〔資料〕に基づき,このアタッチメントの取付による次期首における正味現在価値の増加額として正しいものの番号を一つ選びなさい。なお,計算過程で端数が生じる場合,計算途中では四捨五入せず,最終数値の千円未満を四捨五入すること。 〔資料〕 1.当期の部品Aに係る収益と費用の内訳(単位:千円)
項目内訳合計
売上高450,000
変動製造原価120,000
固定製造原価135,300
保守点検費5,000
水道光熱費10,000
労務費100,000
減価償却費(注)20,000
その他経費300
固定販売費および一般管理費7,000
営業利益187,700
(注)既存の製造設備に関する減価償却費である。 2.既存の製造設備 次期首における帳簿価額は60,000千円であり,残存耐用年数3年,残存価額はゼロとして定額法による減価償却を行う。耐用年数終了後の売却額はゼロである。 3.アタッチメント 取得原価は120,000千円であり,耐用年数3年,残存価額はゼロとして定額法による減価償却を行う。耐用年数終了後の売却価額はゼロである。アタッチメントに係る購入代金は次期首にキャッシュで一括して支払う。 4.アタッチメント取付による製造販売数量,収益および費用の変化 同じ販売単価の下で製造販売数量が当期の30,000個から,次期は35,000個に増加する。費用については,変動製造原価が製品1個当たり37.5%減少する一方で,固定製造原価については,アタッチメントの減価償却費が増加するとともに,保守点検費が20%,水道光熱費が10%増加することが見込まれる。それ以外の固定製造原価と固定販売費および一般管理費は変わらない。 5.その他の条件 ⑴ 減価償却費以外の費用および売上高は全てキャッシュで年度末に発生する。 ⑵ 当期および次期以降の期首と期末の棚卸資産は存在しない。 ⑶ 当社は今後も黒字企業であると見込まれる。 ⑷ 法人税等の実効税率は40%であり,各年度末にキャッシュで支払う。 ⑸ 税引後加重平均資本コスト率は10%とする。正味現在価値の計算に際して,次の現価係数を用いること。
割引率1年2年3年
10%0.90910.82640.7513

選択肢

  1. 137,414 千円
  2. 242,885 千円
  3. 357,308 千円
  4. 477,203 千円
  5. 580,187 千円
  6. 6142,357 千円

正解

4. 77,203 千円

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解説

正解は「77,203千円」。差額キャッシュ・フローで正味現在価値の増加額を求める。①年間の増分(次期以降3年間):売上高=35,000個×15千円-450,000=+75,000千円。変動製造原価は単価4千円×(1-0.375)=2.5千円となり、35,000個×2.5=87,500千円で当期の120,000千円より32,500千円減少。保守点検費+1,000千円(5,000×20%)、水道光熱費+1,000千円(10,000×10%)。減価償却費以外の増分利益(税引前)=75,000+32,500-1,000-1,000=105,500千円。②アタッチメントの減価償却費=120,000÷3年=40,000千円(キャッシュ・フローを伴わないが節税効果がある)。③年間の税引後増分キャッシュ・フロー=105,500×(1-0.4)+40,000×0.4=63,300+16,000=79,300千円。④正味現在価値の増加額=79,300×(0.9091+0.8264+0.7513)-120,000=197,203-120,000=77,203千円。既存設備の減価償却費や変化しない固定費は差額原価ではないため無関係である。(出典: 令和7年公認会計士試験 第Ⅱ回短答式試験 管理会計論 問題14)

一問一答

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