第262問
【問題24〜29 共通の資料】
A社の当期(X2年4月1日~X3年3月31日)に関する次の〔資料Ⅰ〕および〔資料Ⅱ〕に基づいて答えなさい。ただし,〔資料Ⅰ〕のカッコ内の金額は各自で計算すること。なお,税効果は考慮しない。また,計算の結果生じた千円未満の金額は,四捨五入する。
〔資料Ⅰ〕決算整理前残高試算表(X3年3月31日)(単位:千円)
┌─────┬─────┬─────┬─────┐
│借方科目│金額│貸方科目│金額│
│現金│112,000│買掛金│263,000│
│当座預金│113,000│未払金│310,000│
│売掛金│445,000│短期借入金│130,500│
│繰越商品│162,500│貸倒引当金│4,305│
│仮払金│3,900│建物減価償却累計額│36,000│
│建物│400,000│車両減価償却累計額│2,400│
│車両│6,000│資本金│1,000,000│
│土地│465,000│繰越利益剰余金│( )│
│満期保有目的債券│( )│売上│1,725,000│
│長期貸付金│160,000│有価証券利息│( )│
│仕入│1,412,100│ │ │
│給料│( )│ │ │
│修繕費│37,500│ │ │
│支払利息│5,220│ │ │
├─────┼─────┼─────┼─────┤
│合計│3,575,550│合計│3,575,550│
└─────┴─────┴─────┴─────┘
〔資料Ⅱ〕決算整理事項等
1.現金および当座預金に関する情報
⑴ 現金の実際有高を調査したところ,次の事項が発見された。
ア.A社の金庫に保管されていた通貨 5,000千円
イ.他人振出の小切手(振出日X3年3月17日,未記帳) 38,000千円
ウ.他人振出の小切手(振出日X3年3月22日,現金の増加として記帳済) 80,000千円
エ.自己振出の小切手(現金の増加として記帳済) 27,000千円
⑵ 取引銀行の当座預金残高証明書の残高は,120,000千円であった。調査したところ,次の事項が発見された。
ア.時間外の預け入れで銀行が未記帳であった。 5,000千円
イ.買掛金支払いのために小切手を作成したが,得意先に未渡しであった。 3,000千円
ウ.得意先から売掛金(一般債権に該当する)が当座預金口座に振り込まれていたが,その連絡が当社には未達であった。 20,000千円
エ.得意先から受け取った小切手を取引銀行に持ち込み,取り立てを依頼していたが,決算日において銀行が取り立てを行っていなかった。 38,000千円
2.商品売買に関する情報
⑴ 当期の3月に,販売後1か月以内に返品権が行使された場合に,返品された商品の代金全額を返金する返品権付販売を行い,売上400,000千円を計上した。次年度の4月において,当該売上の一部について,返品権の行使が見込まれるため,次の表の内容に基づき,返品権の行使による返金額を期待値による方法で算定し,決算修正を行う。
┌─────┬─────┬─────┬─────┐
│返品による返金額│15,000千円│18,000千円│25,000千円│
│発生確率│30%│50%│20%│
└─────┴─────┴─────┴─────┘
⑵ 期末商品棚卸高は194,600千円であった。ただし,棚卸減耗損および商品評価損は生じなかった。なお,返品権付販売を含めた当期の全ての商品販売において原価率は一定であった。
3.貸倒引当金の設定に関する情報
決算整理前の貸倒引当金の設定対象となる債権の内訳等は,次のとおりである。貸倒引当金の計上は差額補充法による。
┌─────┬─────┬─────┬─────┐
│勘定科目│債権の区分│債権金額│貸倒見積高の算定に関する事項│
│売掛金│一般債権│445,000千円│貸倒実績率1%により貸倒見積高を算定。│
│長期貸付金│一般債権│125,000千円│貸倒実績率3%により貸倒見積高を算定。│
│(長期貸付金)│貸倒懸念債権│31,000千円│キャッシュ・フロー見積法により貸倒見積高を算定(約定利子率は年4%。X5年3月31日に27,040千円の回収が見込まれるが,これ以外に利息の受取り等によるキャッシュの回収は見込まれない)。│
│(長期貸付金)│破産更生債権等│4,000千円│貸倒見積高は貸倒引当金として処理(処分見込額3,000千円の土地を担保として設定)。│
└─────┴─────┴─────┴─────┘
4.固定資産に関する情報
⑴ 建物(前期首に取得,取得原価400,000千円,耐用年数10年,残存価額は取得原価の10%)を定額法で減価償却している。当期首に,この建物の大規模な改修を行い,37,500千円を現金で支払い,修繕費として処理していた。ただし,この大規模改修の結果,当期首から15年使用できるようになったため,耐用年数を延長した。大規模改修の支出額を修繕実施前の残存期間と耐用年数が延長された期間に按分し,耐用年数が延長された期間に按分された金額を資本的支出として処理する。なお,この大規模改修後の建物の残存価額は取得原価と資本的支出の合計額の10%である。また,前期首に取得した建物の大規模改修前の耐用年数10年は,定めた時点での合理的な見積りに基づくものであり,大規模改修後に定めた残存耐用年数15年も,その時点での合理的な見積りに基づくものである。
⑵ 車両(取得してから当期首まで24ヶ月経過,取得原価6,000千円,耐用年数5年,残存価額ゼロ)を定額法で減価償却している。X3年2月末日に,この車両(下取車両の時価2,400千円)を下取りに供して6,500千円の新車両を取得し,下取価格2,600千円との差額を現金で支払ったが,支払額を仮払金で処理しただけである。下取価格と下取車両の時価との差額は,新車両に対する値引きとして処理する。ただし,新車両(耐用年数5年,残存価額ゼロ)は,翌日から使用し,定額法で減価償却する。なお,減価償却は月割りで実施することとする。
5.外貨建取引に関する情報
⑴ X2年7月13日に米国に支店を設置するため,土地を3,000千ドルで購入し,代金のうち1,000千ドルは同日に当座預金から支払い,750千ドルはX3年11月30日に支払い,残額はX3年12月31日に支払うこととした。土地購入時の直物為替相場は,1ドル155円である。
⑵ X3年2月1日にP銀行から900千ドルを借り入れ,1年分の利息36千ドルが差し引かれ,残額が円貨で当座預金に入金された。借入時の直物為替相場は,1ドル145円である。
⑶ 決算日(X3年3月31日)の直物為替相場は,1ドル147円である。
⑷ 上記⑴および⑵以外に,外貨建取引はなかった。
6.有価証券に関する情報
満期保有目的の債券は,X2年4月1日に,額面総額200,000千円を額面100円につき98円で取得したものである。満期日はX7年3月31日,クーポン利子率は年8%,利払日は3月と9月の各末日である。取得原価と額面金額との差額は,すべて金利の調整と認められるため,実効利子率を年8.5%として償却原価法(利息法)を適用する。ただし,9月末の利払日においては,クーポンの処理および償却原価法の処理は適正に行われているが,3月末はクーポンおよび償却原価法ともに未処理である。
【問題27の設問】
決算整理後の減価償却費勘定の残高として正しいものの番号を一つ選びなさい。