問題
選択肢
- 1アウ
- 2アオ
- 3イウ
- 4イエ
- 5エオ
正解
1. アウ
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解説
正解は「アウ」(正しいものの組合せ)。 ア=正しい。判例は法定的符合説(数故意犯説)を採り、行為者の認識した事実と現に発生した事実とが構成要件の範囲内で符合する限り故意を阻却しないとする。殺意をもって毒物を投入した結果、認識していなかった者を含めて複数人が死亡した場合であっても、そのいずれについても殺人罪の故意が認められる(最判昭和53年7月28日参照)。根拠:刑法38条1項、199条 イ=誤り。殺人罪と傷害致死罪とは殺意の有無という主観的要素が異なるのみでその余の構成要件要素は同一であるから、暴行・傷害の共謀をしたにとどまる者については、殺人罪の共同正犯ではなく、構成要件が重なり合う限度で傷害致死罪の共同正犯が成立する(最決昭和54年4月13日)。殺人罪の故意が認められるとする点が誤りである。根拠:刑法38条2項、60条、205条 ウ=正しい。覚醒剤であるとの確定的な認識がなくても、覚醒剤を含む身体に有害で違法な薬物かもしれないと認識しながらこれを認容していた場合には、覚醒剤所持罪の故意に欠けるところはない(最決平成2年2月9日)。未必の故意で足りるとする判断である。根拠:刑法38条1項、覚醒剤取締法41条の2 エ=誤り。法律を知らなかったとしても、そのことによって罪を犯す意思がなかったとすることはできない(刑法38条3項本文)。弁護士の誤った法的助言を信じて自己の行為が犯罪に当たらないと誤解した場合も、事実の認識には欠けるところがないから故意は阻却されない。情状により刑を減軽し得るにとどまる(同項ただし書)。根拠:刑法38条3項 オ=誤り。第1行為が第2行為を確実かつ容易に行うために必要不可欠なものであり、両行為の間に時間的場所的近接性が認められるなどの事情の下では、第1行為の時点で殺人罪の実行の着手が認められる。したがって第1行為によって被害者が死亡した場合であっても、殺人既遂罪が成立する(最決平成16年3月22日)。根拠:刑法199条、43条、38条1項 以上より、正しいのはアとウであり、正解は「アウ」となる。(出典: 令和3年度 司法書士試験 午前の部 第24問)
一問一答
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