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憲法難易度: 標準2025年度

司法書士 過去問憲法 第62問

問題

政党に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 両議院の議員は、議院で行った演説、討論又は表決について院外で責任を問われないため、議員が行ったこれらの行為を理由として、その所属政党が当該議員に対して除名その他の処分をすることは許されない。 イ 政党は、憲法には直接規定されていないが、憲法の定める議会制民主主義は政党を無視しては到底その円滑な運用を期待することはできないから、憲法は政党の存在を当然に予定している。 ウ 憲法第21条第 1 項は、結社の自由を保障しており、政党の結成についても同項による保障の範囲に含まれる。 エ 政党がその所属党員に対してした処分について、それが一般市民法秩序と直接の関係を有しない内部的な問題にとどまる場合には、裁判所は、適正な手続に則って当該処分がされたか否かのみを審査してその当否を判断すべきである。 オ 政党その他の政治団体にあらかじめ候補者の氏名及び当選人となるべき順位を定めた名簿を届け出させた上、選挙人が政党その他の政治団体を選択して投票し、その得票数の多寡に応じて当該名簿の順位に従って当選人を決定する方式も、直接選挙に当たる。(参考)憲法第21条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。2 (略)

選択肢

  1. 1アウ
  2. 2アエ
  3. 3イエ
  4. 4イオ
  5. 5ウオ

正解

2. アエ

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解説

正解は「アエ」。ア=誤り。憲法51条の免責特権は、議員が院外で法的責任(民事・刑事)を問われないことを保障するものであり、所属政党が党内の自律的規律として除名等の処分をすることまで禁ずるものではない。政党は結社として内部自律権を有し、党員に対する処分は免責特権の射程外である。イ=正しい。八幡製鉄事件判決は「憲法は政党について規定するところがなく、これに特別の地位を与えてはいないのであるが、憲法の定める議会制民主主義は政党を無視しては到底その円滑な運用を期待することはできないのであるから、憲法は、政党の存在を当然に予定しているものというべきであり、政党は議会制民主主義を支える不可欠の要素なのである」と判示した(最大判昭45・6・24)。ウ=正しい。政党の結成は憲法21条1項の結社の自由の保障範囲に含まれる。エ=誤り。共産党袴田事件判決は、政党の内部的自律権に属する行為は法律に特別の定めのない限り尊重すべきであり、party内部の問題にとどまる限り裁判所の審判権は及ばず、一般市民法秩序と直接の関係を有する場合に限り、適正な手続に則ってされたか否かによって審理判断すべきとした(最判昭63・12・20)。内部的問題にとどまる場合はそもそも司法審査が及ばないのであって、「手続のみを審査して当否を判断すべき」とする本記述は誤り。オ=正しい。最高裁は、いわゆる非拘束名簿式比例代表制について、選挙人の投票により直接当選人が決定される以上、直接選挙に当たり憲法43条1項に違反しないとした(最大判平16・1・14)。したがって誤っているのはアとエである。(出典: 令和7年度 司法書士試験 午前の部 第2問)

一問一答

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