問題
選択肢
- 1悪意又は重大な過失
- 2軽過失
- 3無過失
- 4故意のみ
正解
1. 悪意又は重大な過失
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解説
取締役は会社に対して責任を負うのが基本ですが、その職務上の行いが取引先や債権者といった『第三者』に損害を与えることもあります。この第三者への損害賠償責任を定めるのが会社法429条で、要件は『悪意又は重大な過失』があったこと。つまり、わざと(悪意)か、ほとんどわざとに近いほどの著しい不注意(重過失)があってはじめて第三者に対しても責任を負う、という重めの絞りがかかっています。たとえば、倒産寸前なのを知りながら返すあてのない仕入れを続けて取引先を巻き込んだ取締役は、その取引先に対し賠償責任を問われ得ます。 なぜ軽過失では足りないのかがポイントです。取締役の本来の義務はあくまで会社に対するもので、第三者は契約上の直接の相手ではありません。そこを保護するための特別規定なので、ちょっとした落ち度(軽過失)まで責任を広げると取締役の負担が過大になる。そのため『悪意又は重過失』にハードルが置かれています。無過失(落ち度ゼロでも責任)は明らかに重すぎて誤り、『故意のみ』は重過失が抜け落ちている点で不正確です。会社に対する責任(任務懈怠・過失で足りる)と、第三者に対する責任(悪意又は重過失が必要)を取り違えないようにしましょう。
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