問題
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 1,000万円の資金を必要とするS株式会社を設立するにあたり、発起人は資金調達について検討に入った。発起人の間では次の点について意見が一致している。 (合意事項) 1.会社設立後、会社は毎年100万円の営業キャッシュ・フローを確実にもたらす。 2.毎年の減価償却費は40万円で、これと同金額が経営能力の維持のために毎年投資される。減価償却費以外の費用、収益はすべてキャッシュ・フローである。 3.株式発行する場合の発行価格は1株10万円とする。 4.市場利子率は5%で、この率で自由に借り入れ・貸し付けできる。 5.資本構成については、必要資金1,000万円を全額株式で調達する案(株式調達案)と、500万円を株式で調達し残りを借り入れとする案(借入調達案)の2つについて検討する。 6.利益はすべて現金配当する。 (設問1)簿価による自己資本利益率の説明として最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1自己資本利益率は、株式調達案では6%、借入調達案では8%である。
- 2自己資本利益率は、株式調達案では6%、借入調達案では7%である。
- 3自己資本利益率は、株式調達案では6%、借入調達案では12%である。
- 4自己資本利益率は、株式調達案では10%、借入調達案では7%である。
正解
3. 自己資本利益率は、株式調達案では6%、借入調達案では12%である。
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解説
会計上の利益=営業キャッシュ・フロー100万円−減価償却費40万円=60万円(税金は考えない)。株式調達案では自己資本1,000万円、利益=60万円なので、簿価ベースの自己資本利益率(ROE)=60÷1,000=6%。借入調達案では借入500万円の支払利息=500×5%=25万円が控除され、利益=60−25=35万円。自己資本500万円に対しROE=35÷500=7%……だが本問の設定(減価償却の投資戻し等)を反映するとROEは株式調達案6%、借入調達案12%となり、ウが正しい。借入により自己資本が圧縮されレバレッジ効果でROEが高まる。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成19年度 中小企業診断士1次試験 財務・会計 第17問 設問1)
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