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経営法務難易度: 標準2007年度

中小企業診断士 過去問|経営法務 第2問

問題

次の文書を読んで、下記の設問に答えよ。 製造業を営んでいる中堅非上場企業の X 株式会社(以下「X 社」という。)の社長である甲氏は、製品市場の競合の激化から事業の採算が悪化しており、これを打開するために何らかの手立てが必要と感じていた。そのとき、ライバルの非上場企業である Y 株式会社(以下「Y 社」という。)から、お互いの会社を合併して事業を共同で行わないかとの打診を受けた。 甲氏は会社の顧問であるコンサルタントの乙氏に助言を求めた。乙氏のアドバイスによると、事業を共同で行うことのメリットは十分あるが、そのためには何も合併を選択しなければならない訳ではなく、業務提携契約でも可能である。また、事業を共同で行うことを重視するのであれば、合併に代えて株式移転によるいわゆるAを設立する方法もあるとのことであった。株式移転とは、一または二以上の株式会社がその発行済株式の全部を新たに設立する株式会社に取得させる企業再編の手法である。この方法によれば、X 社はAの傘下の子会社として独立して存続するため、合併における諸問題を当面回避しながら、グループ会社のシナジーを追及できる。このAの設立は、平成9年の独占禁止法の改正以後、商法及び会社法の整備により上場企業でもしばしば行われている企業の統合手法の一つである。 (設問2) 文中の下線部の株式移転に関する説明として、最も不適切なものはどれか。 なお、以下の説明文中の完全親会社および完全子会社は、それぞれ会社法第773条第1項第1号および第3号に定義されている株式移転設立完全親会社および株式移転完全子会社をいう。

選択肢

  1. 1二以上の株式会社が共同して株式移転を行うためには、当該株式会社は株式移転計画を共同して作成しなければならない。
  2. 2株式移転計画には、株式移転により設立する完全親会社の目的、商号、本店の所在地、発行可能株式総数、完全親会社の設立時取締役の氏名等を定めなければならない。
  3. 3株式移転計画は完全子会社の株主総会の特別決議による承認が必要である。この場合に、完全子会社となる会社の規模が小さくても簡易な手続きは認められていない。
  4. 4完全親会社は、完全子会社の株式移転計画の承認が行われた日に、その発行済株式の全部を取得する。

正解

4. 完全親会社は、完全子会社の株式移転計画の承認が行われた日に、その発行済株式の全部を取得する。

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解説

正解(最も不適切)はエです。株式移転は新たに設立する完全親会社が設立の登記によって成立し、その成立の日(設立登記の日)に完全子会社の発行済株式の全部を取得します(会社法第774条第1項)。「完全子会社の株式移転計画の承認が行われた日」に取得するわけではないため、エは誤りです。アは、二以上の会社が共同して株式移転を行う場合は株式移転計画を共同で作成する必要があり適切。イは、株式移転計画に新設完全親会社の目的・商号・本店所在地・発行可能株式総数・設立時取締役の氏名等を定める必要があり適切。ウは、株式移転計画は完全子会社となる会社の株主総会の特別決議による承認が必要であり、合併・株式交換と異なり完全子会社側に簡易手続は認められていないため適切です。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成19年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第16問 設問2)

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