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経営法務難易度: 標準2007年度

中小企業診断士 過去問|経営法務 第3問

問題

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 中小企業診断士である甲氏は、顧問先の X 株式会社(以下「 X 社」という。)の社長乙氏から、おおむね以下の内容の相談を受けた。 なお、本問における会社はすべて日本法人の取締役会・監査役設置会社とし、本件手続は簡易組織再編行為・略式組織再編行為(会社法第784条・第796条)に該当しないものとする。 [相談内容の概要] X 社では、現在、販売部門の事業拡大を考えているが、 X 社の製品を販売する子会社である Y 株式会社( X 社の100%子会社。以下「 Y 社」という。)だけでは人員も能力も足りない。そこで、販売部門が強い Z 株式会社(以下「 Z 社」という。)を傘下におさめたいが、単純に Z 社の発行済株式全部を買い取る方法は X 社の都合で難しく、また許認可の問題から事業譲渡の方法も難しいので、これら以外の方法で X 社が Z 社の発行済株式全部を取得して Z 社を X 社の傘下におさめることができる方法を知りたい。 甲氏:「本件で Z 社を傘下におさめる方法としては、株式交換による方法と、いわゆる三角合併の方法の2通りが考えられます。」 (設問3) 株式交換と三角合併の違いに関する説明として、空欄Aに入る最も適切なものはどれか。

選択肢

  1. 1株式交換の場合は、 X 社の株主総会決議による株式交換契約の承認が必要ですが、三角合併の場合は、 X 社の株主総会決議による合併契約の承認は不要です。
  2. 2株式交換の場合は、 X 社、 Y 社、 Z 社、いずれの会社の株主にも株式買取請求権が認められますが、三角合併の場合は、逆にいずれの会社の株主にも株式買取請求権が認められません。
  3. 3株式交換の場合は、契約の当事者は、 Y 社と Z 社の二社だけで足りますが、三角合併の場合は、契約の当事者は、 X 社、 Y 社及び Z 社の三社でなければならないと会社法上定められています。
  4. 4株式交換の場合は、交換の対価は株式か現金でなければなりませんが、三角合併の場合は、合併の対価は株式、現金、社債から選択することが認められています。

正解

1. 株式交換の場合は、 X 社の株主総会決議による株式交換契約の承認が必要ですが、三角合併の場合は、 X 社の株主総会決議による合併契約の承認は不要です。

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解説

正解はアです。本件の株式交換では完全親会社となる X 社が当事者となり、原則として X 社の株主総会特別決議による株式交換契約の承認が必要です。一方、三角合併では存続会社が子会社 Y 社であり合併契約の当事者は Y 社と Z 社であって、 X 社は当事者ではないため、 X 社の株主総会による合併契約承認は不要です。アが適切です。イは、組織再編に反対する株主には原則として株式買取請求権が認められ、三角合併でも消滅会社株主等に認められるため誤り。ウは、株式交換の当事者は完全親会社 X 社と完全子会社 Z 社であり「 Y 社と Z 社」とする点で誤り。エは、株式交換・合併とも対価は柔軟化されており現金や社債等も可能なため誤りです。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成19年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第5問 設問3)

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