問題
中小企業Q社は、2つの主要な部品XとYを組み合わせて商品を生産している。部品Xは汎用品で、インターフェースは業界全体で標準化されている。一方、部品YはQ社の特注品で、大企業R社に依頼して生産してもらっている。 このとき、Q社は、部品XとYを生産している企業との組織間関係をどのようにすればよいか、最も適切なものを選べ。
選択肢
- 1部品Xの供給を特定の1社から受けることで、規模の経済を実現できるため、取引コストを低く抑えることができる。
- 2部品Xを供給できる企業が多いので、そのうちの1社をQ社内部に取り込み部品Xを内製化していくことで、より低い取引コストで部品獲得が可能になる。
- 3部品Yの技術革新が頻繁に起こる場合には、投資規模があまり大きくないなら、Q社は部品Yの生産を内製化し、技術革新がもたらす成果を独占することで競争優位を維持することができる。
- 4部品Yを生産している企業R社にとって、Q社との取引量が大きい場合には、Q社が市場取引関係を通じて部品Yを調達すれば、取引コストは低くなる。
- 5部品Yを生産するのに大規模な設備投資を必要とする場合には、部品Yの生産を垂直統合してQ社の管理下に置くことが望ましい。
正解
3. 部品Yの技術革新が頻繁に起こる場合には、投資規模があまり大きくないなら、Q社は部品Yの生産を内製化し、技術革新がもたらす成果を独占することで競争優位を維持することができる。
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解説
取引コスト理論では、特注品で資産特殊性が高い部品Yは、市場取引ではホールドアップ問題が生じやすく、内部化(垂直統合)が有利になりやすい。ウは部品Yの技術革新が頻繁で、かつ投資規模が大きくない場合に、Q社が内製化して技術革新の成果を独占すれば競争優位を維持できると述べており適切。アは汎用品Xを特定1社に絞ると交渉力を失い必ずしも取引コストは下がらず誤り。イは多数供給可能な汎用品をあえて内製化するのは非効率で誤り。エは特殊性が高く取引量も大きいと市場取引はホールドアップリスクで取引コストが高まり誤り。オは大規模設備投資を要する場合はかえって内製の負担が大きく一概に垂直統合が望ましいとは言えず誤りである。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成20年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第18問)
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