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経営法務難易度: 標準2008年度

中小企業診断士 過去問経営法務 第1問

問題

中小企業診断士であるあなたは、X 株式会社の全株所有者である甲社長から相談を受けた。以下は、あなたと甲社長との会話の一部である。この会話を読んで、下記の設問に答えよ。 甲社長:「私もだいぶ高齢になったので、そろそろ引退しようと思っているんですが、会社にはどうも適当な後継者がいないんですよ。それで、どうしようかと思っていたら、どうも Y 株式会社が引き継いでくれそうな感じなんです。私が持っている100パーセントの株式を Y 株式会社に譲渡しようかと思ったのですが、当社は、若干ですが、不動産の賃貸業もやっていますから、Y 株式会社に引き継いでもらうとしても本業だけにして、不動産の賃貸業は残しておこうかと思うんです。賃貸業でもちょっとした収入になりますから、私の生活の足しにもなりますし、私一人でできますから。そういったこともできますかね。」 あなた:「事業譲渡、会社分割の方法で可能になると思いますよ。」 甲社長:「事業譲渡というのは、分かるのですが、会社分割というのを使うとどういう形に進めるわけですか。」 あなた:「 A 」 (設問1) 会話の中の空欄Aに入る文章として最も適切なものはどれか。

選択肢

  1. 1不動産業を X 株式会社に残して、会社分割の方法によって、本業を行う子会社を作ります。それから、その子会社の株式を Y 株式会社に譲渡します。
  2. 2本業を X 株式会社に残して、会社分割の方法によって、不動産業を行う子会社を作ります。その子会社設立と同時に、その子会社の株式全部を Y 株式会社に割り当てます。
  3. 3本業を X 株式会社に残して、会社分割の方法によって、不動産業を行う子会社を作ります。それから、X 株式会社の株式を Y 株式会社に譲渡します。
  4. 4本業を分割して、当然に Y 株式会社の一部門とすることができますから、その結果、甲社長も Y 株式会社の株主となることができます。

正解

1. 不動産業を X 株式会社に残して、会社分割の方法によって、本業を行う子会社を作ります。それから、その子会社の株式を Y 株式会社に譲渡します。

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解説

甲社長の希望は「本業を Y 社に引き継がせ、不動産賃貸業は自分の手元に残す」ことです。会社分割(新設分割)でこれを実現するには、本業を分社化して子会社を作り、その子会社株式を Y 社に譲渡する方法が適切です。「不動産業を X 株式会社に残し、会社分割で本業を行う子会社を作り、その子会社株式を Y 株式会社に譲渡する」という説明は、本業が Y 社グループへ移り不動産業が甲社長の手元(X社)に残るため希望に合致し、これが正解です。本業を X 社に残して不動産業の子会社を作るとする2つの説明は、残す事業と引き継がせる事業が逆であり、「本業を分割して当然に Y 社の一部門とすることができ、甲社長も Y 社の株主となる」とする説明は会社分割の仕組みとして誤りです。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成20年度 中小企業診断士1次試験 経営法務 第4問 設問1)

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