問題
有限責任制の人的会社制度として、会社法に合同会社制度が創設された。また、有限責任事業組合契約に関する法律により、新たな事業体としての有限責任事業組合の設立が可能となった。 このほか人的資産の活用としては、民間の行う社会貢献活動の健全な発展を促進する目的で特定非営利活動促進法が施行され、特定非営利活動法人を設立することが可能となっている。 (設問1) 合同会社と有限責任事業組合は共通点も多い。次の説明のうち、最も不適切なものはどれか。
選択肢
- 1合同会社、有限責任事業組合の債権者は、当該会社または組合の営業時間内は、いつでも、作成した日から2年以内の計算書類または財務諸表の閲覧または謄写の請求をすることができる。
- 2合同会社の常務に属する業務以外の業務は、定款に別段の定めがある場合を除き、社員の過半数をもって決定する。有限責任事業組合も重要な財産の処分および譲受けや多額の借財という業務執行を決定するには、総組合員の過半数の同意によらなければならない。
- 3合同会社の設立手続きは、社員になろうとする者が定款を作成し、設立の登記をする時までにその出資の全額を払い込みまたは給付を行う。有限責任事業組合では、各当事者が組合契約書を作成し、それぞれの出資に係る払込みまたは給付の全部を履行する。いずれも、設立時に公証人の定款認証を受ける必要はない。
- 4合同会社は定款、有限責任事業組合は総組合員の同意により、その出資者の損益分配の割合を出資の価額に応じたものと異なる割合に定めることができる。
正解
2. 合同会社の常務に属する業務以外の業務は、定款に別段の定めがある場合を除き、社員の過半数をもって決定する。有限責任事業組合も重要な財産の処分および譲受けや多額の借財という業務執行を決定するには、総組合員の過半数の同意によらなければならない。
詳しい解説を見る解説を閉じる
解説
有限責任事業組合(LLP)は、組合員全員が業務執行に関与する民法上の組合の特例で、重要な財産の処分・譲受けや多額の借財などの重要な業務執行の決定には、原則として「総組合員の同意」が必要です(有限責任事業組合契約法12条)。「過半数の同意」ではないため、イが最も不適切です。アは会社法625条・有限責任事業組合契約法32条で計算書類は作成日から2年(5年)の閲覧請求権が定められ、ウは合同会社・LLPともに公証人による定款認証は不要、エは合同会社は定款で出資額と異なる損益分配割合の定めが可能、LLPも総組合員の同意で同様の定めができ、いずれも正しい説明です。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成21年度 中小企業診断士1次試験 経営法務第16問 設問1)
中小企業診断士トップ
一問一答・予想問題・まとめノート