問題
C 社の代表取締役社長からの次の質問に対する回答として最も適切なものを下記の解答群から選べ。 なお、C 社の商標◯◯と D 社の登録商標◯◯は、同一商標とし、商品「みそ」と「菓子(クッキーを含む)」とは非類似の商品とする。 【C 社の代表取締役社長からの質問】 「当社は、平成20年(2008年)1月に、平成16年(2004年)11月頃から製造・販売していた商品区分第30類クッキーについて商標◯◯を商標登録出願しましたところ、最近特許庁から D 社名義の登録商標◯◯(商品区分第30類:みそ、菓子){出願日:平成15年(2003年)2月30日、登録日:平成16年(2004年)12月1日}を引用されて拒絶理由通知書が来ました。当社内で調べましたところ、D 社は、登録商標◯◯を指定商品中「みそ」については使用していることが判明しました。あと数日中に意見書を特許庁に提出しないといけないようですが、どのように対処すればよいでしょうか。」
選択肢
- 1御社の商標◯◯と D 社名義の登録商標◯◯とは、同一の商標であり、御社の商標登録出願に係る指定商品「クッキー」と D 社名義の商標登録に係る指定商品「みそ、菓子」とは同一若しくは類似の関係にあるため、意見書を提出しても仕方がないと思います。
- 2御社の商標◯◯に関しては意見書を提出しても商標登録を受けることはできないと思いますが、御社の商標◯◯が、その出願前から製造・販売していた商品「クッキー」について使用された結果、何人かの商品であることを需要者の間で広く認識することができるに至っている場合であれば、D 社の登録商標の存在にもかかわらず、その使用を継続することができると思います。
- 3御社の商標◯◯は、その出願前から製造・販売していた商品「クッキー」について使用された結果、何人かの商品であることを需要者の間で広く認識することができるに至っている場合であれば、D 社の商標登録に対して登録無効の審判を請求して、当該登録無効の審判の審決が確定するまで審査の中止を審査官に求める旨を記載した意見書を提出するのがよいと思います。
- 4御社の商標◯◯をその製造・販売に係る「クッキー」について商標登録を受けるためには、指定商品「菓子」についての D 社の商標登録を取り消すことが必要です。D 社の登録商標◯◯は指定商品「菓子」について使用されていないようですので、D 社の指定商品「菓子」についての商標登録に対して不使用を理由とする取消審判を請求して、当該取消審判の審決が確定するまで審査の中止を審査官に求める旨を記載した意見書を提出するのがよいと思います。
正解
4. 御社の商標◯◯をその製造・販売に係る「クッキー」について商標登録を受けるためには、指定商品「菓子」についての D 社の商標登録を取り消すことが必要です。D 社の登録商標◯◯は指定商品「菓子」について使用されていないようですので、D 社の指定商品「菓子」についての商標登録に対して不使用を理由とする取消審判を請求して、当該取消審判の審決が確定するまで審査の中止を審査官に求める旨を記載した意見書を提出するのがよいと思います。
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解説
商標法50条の不使用取消審判は、継続して3年以上、指定商品について商標が使用されていない場合に、何人も請求できる審判です。本問ではD社が「菓子」については使用しておらず、登録日(平成16年12月1日)から3年以上経過しているため、不使用取消審判の対象になります。C社は不使用取消審判を請求し、その審決確定まで自社の出願の審査中止を求めることで、登録の道を開けます。よってエが最も適切です。アは対処策の検討放棄で不適切、イ・ウの「先使用権」「無効審判」は本問の状況に合致せず、特に「何人かの商品」では先使用権の要件たる周知性が不明確です。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成21年度 中小企業診断士1次試験 経営法務第9問)
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