問題
貯蓄に関する下記の設問に答えよ。 (設問2) 個々の家計において、収入のうち、どの程度を消費に回し、どの程度を貯蓄に回すかは、下図に示される「現在の消費」と「将来の消費」に関する無差別曲線と予算制約式によって決定される。無差別曲線の位置・形状の変化を通じて貯蓄額に影響を与えることを示す最も適切なものを下記の解答群から選べ。

選択肢
- 1家族の構成員が新たに働くことによって収入が上がり、貯蓄額が上昇する。
- 2定年退職して収入が下がり、貯蓄額が低下する。
- 3利子率が低下することで、貯蓄の魅力が低下し、貯蓄額が下がる。
- 4老後の生活への不安が高まり、貯蓄額が上昇する。
正解
4. 老後の生活への不安が高まり、貯蓄額が上昇する。
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解説
本問は「予算制約式」と「無差別曲線」のどちらが動くかを区別させる問題である。横軸を現在の消費、縦軸を将来の消費とする2期間モデルにおいて、収入の変化は予算制約式(切片や位置)の変化として表れ、利子率の変化は予算制約式の傾きの変化として表れる。これらはいずれも無差別曲線そのものの形状や位置を動かすものではない。 これに対し、老後の生活への不安が高まると、将来の消費の限界効用が相対的に高まり、無差別曲線が「将来の消費を相対的により評価する」形状にシフトする。その結果、予算制約式と接する最適点がより貯蓄(=将来の消費)寄りに動き、貯蓄額が増加する。これは無差別曲線の位置・形状の変化を通じた貯蓄への影響であり、エが正解である。アとイは予算制約式の平行移動、ウは予算制約式の傾きの変化として説明されるためいずれも誤り。 (出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 経済学・経済政策 第2問 設問2)
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