問題
いま、A国とB国間の貿易において、各国が自由貿易を選択するか、それとも保護貿易を選択するか、を迫られているとする。下表は、このときの利得を表したものである。 両国が自由貿易を選択すれば、ともに40兆円の利益を得る。しかし、一方の国が保護貿易を選択すれば、当該国の利益は50兆円であるが、自由貿易を選択する他方の国の利益は8兆円である。さらに、両国が保護貿易を選択すれば、両国の利益はともに10兆円である。 下表の説明として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

選択肢
- 1協力ゲームの解は、両国が保護貿易を選択することである。
- 2ナッシュ均衡の解は、両国が保護貿易を選択することであり、パレート最適になる。
- 3非協力ゲームの解は、両国が自由貿易を選択することである。
- 4両国が自由貿易協定を締結した場合、両国全体の利益は最大になる。
正解
4. 両国が自由貿易協定を締結した場合、両国全体の利益は最大になる。
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解説
本問は典型的な「囚人のジレンマ」型の貿易ゲームを問うている。利得表を整理すると、各国にとって相手の選択を所与とした場合の最適反応は常に「保護貿易」となる(相手が保護貿易ならば自国も保護貿易:10>8、相手が自由貿易ならば自国は保護貿易:50>40)。よって支配戦略均衡=ナッシュ均衡は「両国とも保護貿易」である。 しかしこのナッシュ均衡(10,10)はパレート最適ではなく、両国が自由貿易を選択すれば(40,40)となり双方ともより高い利得を得られる。両国全体の合計利益も「両国自由貿易:80兆円」が最大であり、他の組み合わせ(保護vs保護:20兆円、片方保護vs片方自由:58兆円)を上回る。よってエが正解である。 アは誤り。協力ゲームの解は両国の合計利益が最大となる「両国自由貿易」である。イは「ナッシュ均衡が保護貿易」までは正しいが、「パレート最適」とするのは誤り。ウは誤り。非協力ゲーム(拘束力ある合意がない場合)の解は支配戦略均衡である「両国保護貿易」である。 (出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 経済学・経済政策 第11問)
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