問題
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 収益の認識は、一般に、商品等の販売または役務の給付によって実現したことをもって行われるとされている。しかし、長期の未完成請負工事等については、工事完成基準とともに、工事進行基準が認められてきた。 (設問2)文中の下線部の「実現したこと」に相当する事項として、最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1委託販売における積送品に対する荷付為替手形の取り組み
- 2市場性が高い鉱産物の採掘
- 3試用販売における得意先による買い取りの意思表示
- 4予約販売における予約金の受け取り
正解
3. 試用販売における得意先による買い取りの意思表示
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解説
収益認識における「実現主義」に基づく実現の判定基準を問う問題である。 【実現主義の原則】 企業会計原則・損益計算書原則三B項は、「すべての費用及び収益は、その支出及び収入に基づいて計上し、その発生した期間に正しく割当てられるように処理しなければならない。ただし、未実現収益は、原則として、当期の損益計算に計上してはならない」と規定する。 収益が「実現」したと認められるためには、次の2要件が必要とされる。 ①財貨または役務の提供(給付)が完了していること ②その対価として現金または現金等価物(売掛金等の貨幣性資産)を受領していること 【各選択肢の判定】 ア(委託販売の荷付為替手形):委託販売では、受託者が商品を販売した時点で実現する。委託者が積送品に対する荷付為替手形を取り組んでも、それは資金調達手段にすぎず、商品はまだ販売されていないため実現とはいえない。誤り。 イ(市場性が高い鉱産物の採掘):採掘は生産活動にすぎず、販売が完了していない。一部の特殊な業種では「販売基準」の例外として「生産基準」が認められる場合もあるが、一般的な実現の事例ではない。誤り。 ウ(試用販売における買い取りの意思表示):試用販売では、得意先が商品を受け取った時点ではまだ販売契約は確定しておらず、得意先が買い取りの意思表示をした時点で初めて販売が成立し、実現と認められる。正しい。 エ(予約販売における予約金の受け取り):予約金は前受金(負債)として処理し、商品の引渡し時点ではじめて収益として実現する。受領時点では実現ではない。誤り。 よってウが正解。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 財務・会計 第2問 設問2)
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