問題
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 B社は全額株主資本で事業活動を行っており、営業利益の確率分布は下表のとおりで今後毎期一定である。なお、営業利益は税・利息支払前利益(EBIT)に等しいものとする。 好況 不況 (確率:0.5) (確率:0.5) 営業利益(EBIT) 1,200万円 800万円 (設問1)B社の企業価値は、完全市場の仮定のもとで1億円と評価される。このとき、B社の事業活動のリスクに対して、市場が要求する株主資本収益率として最も適切なものはどれか。
選択肢
- 18%
- 210%
- 312%
- 420%
正解
2. 10%
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解説
全額株主資本(無借金)企業における株主資本収益率(必要収益率)の計算問題である。 【無借金企業の企業価値評価モデル】 完全市場かつ無借金企業の場合、企業価値V=期待EBIT÷株主資本コストrEとなる(永続成長率ゼロのケース)。 【期待EBITの計算】 E(EBIT)=0.5×1,200+0.5×800=600+400=1,000万円 【株主資本収益率の計算】 V=E(EBIT)÷rE 1億円(10,000万円)=1,000万円÷rE rE=1,000÷10,000=0.10=10% したがって株主資本収益率は10%。よってイが正解。 【注意】 本問は法人税が考慮されていない(完全市場の仮定)ため、EBITが直接株主に帰属する。法人税を考慮する場合は、企業価値V=NOPAT÷rEまたはV=EBIT×(1−t)÷rEとなるが、本問では税率の指定がないため、EBIT=株主利益として扱う。 なお、本問の場合、不確実性下では本来は資本コストにリスクプレミアムが上乗せされるが、確率分布が与えられただけでは「市場リスクプレミアム」は直接導出できないため、本問は「期待EBITをそのまま割り引く」という単純化された設定で解くことになる。よってイが正解。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 財務・会計 第14問 設問1)
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