問題
ある投資プロジェクトによって1年後にもたらされるキャッシュ・フローは、50%の確率で3,000万円であるか、50%の確率で1,000万円であるかのどちらかであるという。今、安全利子率は10%である。意思決定者がリスク中立的であるとき、この意思決定者は、当該投資プロジェクトに現在約何万円まで拠出するか、最も適切なものを選べ。
選択肢
- 1454万円
- 2909万円
- 31,818万円
- 42,727万円
正解
3. 1,818万円
詳しい解説を見る解説を閉じる
解説
リスク中立的な意思決定者の投資意思決定問題である。 【リスク中立的(risk-neutral)の意味】 リスク中立的な意思決定者は、リスクの大きさに関わらず期待値のみで意思決定を行う。すなわち、リスクプレミアムを要求せず、安全利子率(リスクフリーレート)で期待CFを割り引いて現在価値を算出する。 【期待キャッシュ・フローの計算】 E(CF)=0.5×3,000+0.5×1,000=1,500+500=2,000万円 【現在価値の計算】 リスク中立的なら割引率は安全利子率10%。 PV=E(CF)÷(1+r)=2,000÷1.1=1,818.18万円 したがって意思決定者が拠出する最大額は約1,818万円。よってウが正解。 【補足:リスク回避的との比較】 リスク回避的な意思決定者なら、リスクプレミアムを要求し、より高い割引率を用いる。すると現在価値は1,818万円より小さくなる(例:割引率20%なら2,000÷1.2=1,667万円)。 リスク愛好的なら、リスクを享受するため、より低い割引率を用いる(理論的にはありえないが)。 選択肢ア(454万円):1,000÷1.1×0.5=454。50%確率の1,000万円の期待現在価値(リスク中立ではない誤った計算)。 選択肢イ(909万円):3,000÷1.1×(1/3)≒909、または1,000÷1.1≒909。誤算。 選択肢エ(2,727万円):3,000÷1.1≒2,727。最大値の現在価値(リスクを無視した最大値ベース)で誤り。 よってウが正解。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 財務・会計 第15問)
中小企業診断士トップ
一問一答・予想問題・まとめノート