問題
選択肢
- 1過去のROAの平均値を用いる。
- 2株式資本コストを用いる。
- 3企業全体の平均的な負債と株主資本との比率を用いた加重平均資本コストを用いる。
- 4長期借入金利を用いる。
正解
3. 企業全体の平均的な負債と株主資本との比率を用いた加重平均資本コストを用いる。
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解説
プロジェクトの資本コストに関する問題である。 【ポイント】 D社は今回の投資案件において、投資資金を全額長期借入によって調達するが、企業目標として有利子負債と株主資本の割合を1:1で維持することにしている。この場合、プロジェクトの資本コストは、個別プロジェクトの調達方法ではなく、企業全体の平均的な資本構成に基づく加重平均資本コスト(WACC)を用いるべきである。 【理由】 ①個別プロジェクトの調達方法に基づいて資本コストを決めると、調達方法が変わるたびに同じプロジェクトの評価が変わってしまう(無裁定の原則に反する)。 ②企業全体の資本構成は長期的に1:1で維持されるため、今回の借入によって一時的に負債比率が上昇しても、将来的には株主資本による補填等で調整される。 ③したがって、企業全体の目標資本構成に基づくWACCが、プロジェクトの真の機会費用を表す。 【各選択肢の判定】 ア(過去のROAの平均値):ROAは過去の実績指標であり、将来の資本コスト(割引率)として使うべきではない。誤り。 イ(株式資本コストを用いる):プロジェクトは全額借入で調達するため、株主資本コストのみでは不適切。誤り。 ウ(企業全体の平均的な負債と株主資本との比率を用いた加重平均資本コスト):上記の通り、目標資本構成に基づくWACCが適切。正しい。 エ(長期借入金利を用いる):個別プロジェクトの調達方法(借入)に依存した割引率は、企業全体の資本構成と矛盾し不適切。誤り。 したがってウが正解。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 財務・会計 第17問 設問1)
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