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財務・会計難易度: 難2010年度

中小企業診断士 過去問|財務・会計 第1問

問題

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 事務機器の販売を行っているF社は、得意先であるアメリカの会社から販売代金100万ドルを1カ月後に受け取ることになっている。F社は円高傾向を予想しており、為替変動リスクをヘッジするためにZ銀行と1ドル98円の予約レートで為替予約(ドル売り)を結んだ。一方、ゲームソフトの販売を行っているG社も同じく販売代金20万ドルをアメリカの会社から1カ月後に受け取ることになっている。G社もまた為替変動リスクに備えるため、先物市場においてドルの1カ月物先物を先物価格100円にて20万ドル分売建てた。なお、両者の商品販売時であるこの時点での直物レートは1ドル=102円であった。 さて、1週間が経過した後、当初の予想に反し、直物レートは1ドル=105円の円安となった。これを受けてG社は反対売買による差金決済を行った。このときの先物価格は1ドル=103円であった。 その後1カ月が経過し、販売代金受け取り時における直物レートは1ドル=108円になっていた。 (設問1)F社の為替予約による損益と直物による損益とをあわせたネットの損益として最も適切なものはどれか。

選択肢

  1. 11,000万円の損失
  2. 2400万円の損失
  3. 3600万円の利益
  4. 41,000万円の利益

正解

2. 400万円の損失

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解説

F社の為替予約と直物決済のネット損益を計算する問題である。 【F社の状況整理】 ・販売代金:100万ドル(1カ月後に受取) ・予約レート:1ドル98円(ドル売り予約) ・販売時直物レート:1ドル=102円 ・販売代金受取時直物レート:1ドル=108円 【F社の取引の流れ】 ①販売時:販売代金100万ドルを102円で換算して売掛金として認識。  売掛金=100万ドル×102円=1億200万円(このうち102円は会計上の基準レート) ②為替予約:為替予約により、1ドル98円でドル売りを確定(為替予約契約締結)。 ③受取時:販売代金100万ドルを受け取り、為替予約により98円で円転(決済)。  受取円額=100万ドル×98円=9,800万円 【ネット損益の計算】 方法1:販売時直物レート102円との比較 為替予約による決済レート98円−販売時直物レート102円=−4円/ドル(為替予約による損失) F社の為替予約による損益=100万ドル×(98−102)=−400万円(損失) しかし、本問では「直物による損益」も考慮する必要がある。F社が予約をしなかった場合、受取時の直物レート108円で円転していた可能性がある。 方法2:為替予約を考慮した実際のキャッシュフロー F社は為替予約をしているため、実際には98円で決済。受取円額=9,800万円。 販売時の基準(売掛金計上額1億200万円)との差:9,800−10,200=−400万円。 この−400万円が「為替予約による損益と直物による損益をあわせたネットの損益」となる。 【別の解釈:直物決済との比較ベース】 もし為替予約を結ばなかった場合(直物決済):100万ドル×108円=1億800万円 為替予約を結んだ場合:100万ドル×98円=9,800万円 差:9,800−10,800=−1,000万円(為替予約による機会損失) しかし本問の「ネットの損益」とは、販売時の売掛金計上額(102円ベース)と最終受取額(98円ベース)の差を示すと解釈される。すなわち為替予約により円換算額が予約レート98円で確定するため、ネット損益=100万ドル×(98−102)=−400万円(損失)。 したがって400万円の損失。よってイが正解。 【ポイント】 会計上、外貨建売掛金は販売時の直物レート(102円)で計上され、決済時には為替予約レート(98円)で決済されるため、為替差損益は決済時に確定する。為替予約による予約損益と直物による評価損益を合わせると、最終的に「販売時レート−予約レート」×外貨額の純損益となる。 (102円−98円)×100万ドル=400万円の損失。よってイが正解。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 財務・会計 第18問 設問1)

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一問一答・予想問題・まとめノート

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財務・会計の関連問題

  • 第1問

    安全性分析に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • 第2問

    A社は設備投資(取得原価2,000万円、耐用年数5年、定額法、残存価額ゼロ)を検討中。年間売上増加3,000万円、年間費用増加(減価償却費除く)2,200万円、法人税率30%の場合、年間税引後キャッシュ・フローとして最も適切なものはどれか。

  • 第3問

    A社の当期の損益データ:売上高5,000万円、売上原価3,500万円、販管費1,000万円、受取利息20万円、支払利息80万円、固定資産売却益50万円、減損損失200万円。税引前当期純利益として最も適切なものはどれか。

  • 第4問

    収益認識に関する会計基準における「履行義務の充足」について、一定の期間にわたり充足される履行義務の要件として最も適切でないものはどれか。

  • 第5問

    株式指標に関する記述として、最も適切なものはどれか。

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一問一答・予想問題・まとめノート

用語解説辞典

7科目の重要用語553語を解説

まとめノート

7科目を穴埋め2,070問で網羅

試験概要

受験者数・合格率・1次試験の構成