問題
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 ゲームソフトの販売を行っているG社は、販売代金20万ドルをアメリカの会社から1カ月後に受け取ることになっている。G社は為替変動リスクに備えるため、先物市場においてドルの1カ月物先物を先物価格100円にて20万ドル分売建てた。両者の商品販売時であるこの時点での直物レートは1ドル=102円であった。 1週間が経過した後、直物レートは1ドル=105円の円安となった。これを受けてG社は反対売買による差金決済を行った。このときの先物価格は1ドル=103円であった。 その後1カ月が経過し、販売代金受け取り時における直物レートは1ドル=108円になっていた。 (設問2)G社の通貨先物取引による損益と直物による損益とをあわせたネットの損益として最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1160万円の損失
- 260万円の損失
- 360万円の利益
- 4120万円の利益
正解
3. 60万円の利益
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解説
G社の通貨先物取引と直物決済のネット損益を計算する問題である。 【G社の状況整理】 ・販売代金:20万ドル(1カ月後に受取) ・先物取引:20万ドル分を1ドル100円で売建て(1カ月物) ・販売時直物レート:1ドル=102円 ・1週間後の直物レート:1ドル=105円(円安) ・1週間後の先物価格:1ドル=103円 ・1週間後にG社が反対売買(差金決済):100円売り、103円買いで決済 ・販売代金受取時直物レート:1ドル=108円 【G社の損益計算】 ①先物取引の差金決済による損益(1週間後) G社は100円で先物を売建て、103円で反対売買(買戻し)したため、先物取引で損失が発生。 先物取引損益=(100−103)円/ドル×20万ドル=−3円×20万ドル=−60万円(損失) ②直物による損益(販売時から受取時まで) 販売時直物レート102円→受取時直物レート108円。円安により売掛金(外貨建て)が円換算で増加。 直物決済による為替差益=(108−102)円/ドル×20万ドル=6円×20万ドル=+120万円(利益) 【ネット損益】 ネット損益=先物取引損益+直物決済損益=−60+120=+60万円(利益) したがって60万円の利益。よってウが正解。 【補足】 本問のポイントは、G社は1週間後に先物を反対売買して決済したため、その後の販売代金(20万ドル)の為替変動リスクは「ヘッジされていない(オープン)」状態となること。したがって、販売時から受取時までの直物レートの変動が、そのまま直物決済の損益となる。 ・先物取引:100円売建て→103円買戻し=−60万円損失 ・直物決済:102円計上→108円受取=+120万円利益 ・ネット:+60万円利益。よってウが正解。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 財務・会計 第18問 設問2)
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