問題
地方銀行の A 銀行は、リテール・バンキングの顧客基盤を全国規模に拡大するために、インターネット・バンキングのシステム整備を他行に先駆けて完了した。次に、製品・ブランド開発やプロモーション計画に着手しなければならない。A 銀行の今後の市場細分化(セグメンテーション)と標的市場設定(ターゲティング)に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
選択肢
- 1銀行の製品・サービスに対する需要の異質性は確実に存在するので、それらをうまく見いだして対応することができればブランド化の実現は十分可能である。
- 2行動による細分化変数のひとつに購買決定に関する役割がある。それは、「発案者」、「影響者」、「決定者」、「購買者」、「使用者」の5つに類型化される。
- 3市場細分化(セグメンテーション)と製品差別化はブランド化シナリオの中核にある考え方で、両者はしばしば代替的な関係に置かれる。
- 4市場細分化(セグメンテーション)を通じた競争は、競争相手に対して正面から挑戦していく性格をもつ。
- 5デモグラフィクスによる細分化変数には、年齢、ライフステージ、性別、所得、社会階層などが含まれる。
正解
4. 市場細分化(セグメンテーション)を通じた競争は、競争相手に対して正面から挑戦していく性格をもつ。
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解説
市場細分化(STP におけるセグメンテーション)の戦略的意義は、市場全体を異質な需要のグループに分け、その中から自社が最も効果的に対応できるセグメントを選択して標的市場とすることにある。これは「競争相手に対して正面から挑戦していく」性格ではなく、むしろ「競争相手とは異なる土俵を選び差別化された価値提供を行う」ことで競争を回避・緩和する性格を持つ。よってエの「正面から挑戦していく性格」は逆の説明であり最も不適切。アは銀行サービスにも需要異質性は存在し、適切な細分化によりブランド化が可能という指摘で適切。イはコトラーが整理した購買意思決定に関する役割の5類型(発案者、影響者、決定者、購買者、使用者)として適切。ウはセグメンテーションと製品差別化はブランド戦略の二大手段で、状況により代替的関係に置かれるという理論的整理で適切。オはデモグラフィクス(人口統計学的変数)の典型例で適切。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第23問)
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