問題
(設問2)消費者の購買意思決定に関する理論の諸仮説の記述として、最も不適切なものはどれか。
選択肢
- 1消費者は聞いたことのない小売業者のウェブサイトから製品を購買する際、しばしば意思決定の内容を変更したり、延期したりすることがあるが、その一因は、さまざまな知覚リスクを回避しようという行動にあるといえる。
- 2消費者は購買意思決定プロセスの中で、完全情報の獲得に基づいて行動するわけではなく、情報処理や意思決定は経験則、つまりヒューリスティクスに左右されることがある。
- 3精緻化見込みモデルによると、十分な「動機」、「能力」、「機会」をもたない消費者は、製品・サービスやブランドに対して、あまり深い考察を伴わずに態度を形成したり、変容させたりする。
- 4低関与製品を高関与製品に転換するためのひとつの手法は、製品を関与度の高い問題と関連付けることである。
- 5バラエティ・シーキングとは、低関与製品のうち、ブランド間の差異が小さい場合にみられる頻繁なブランド・スイッチングのことをいう。
正解
5. バラエティ・シーキングとは、低関与製品のうち、ブランド間の差異が小さい場合にみられる頻繁なブランド・スイッチングのことをいう。
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解説
バラエティ・シーキング行動(variety-seeking buying behavior)とは、消費者の関与度は比較的低いものの、ブランド間の知覚差異が「大きい」場合に見られる、製品試用への興味から生じる頻繁なブランド・スイッチング行動を指す。コトラーの購買行動類型では、関与度(高/低)×ブランド間差異(大/小)の2軸で、(1)複雑購買行動(高関与×差異大)、(2)不協和低減型購買行動(高関与×差異小)、(3)バラエティ・シーキング型購買行動(低関与×差異大)、(4)習慣的購買行動(低関与×差異小)の4類型に分類される。本選択肢オは「低関与×ブランド間の差異が小さい場合」と記述しているが、これは「習慣的購買行動」に該当し、バラエティ・シーキングの定義(低関与×差異大)と異なる。よってオが最も不適切。アはウェブショッピングでの知覚リスク回避行動(経済的・機能的・社会的リスクなど)として適切。イは限定合理性とヒューリスティクス(経験則)による意思決定の説明として適切。ウは精緻化見込みモデル(ELM)の中心ルート/周辺ルートの理論的説明で適切。エは関与度の引き上げ戦略(製品を関与度の高い問題と結びつける)で適切。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成22年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第27問 設問2)
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