問題
下図は、ある財の消費が外部不経済を及ぼす場合を示したものである。当該財の私的限界価値曲線はD₀D₁として、社会的限界価値曲線はD₂D₃として描かれる。また、供給曲線はS₀S₁である。 この図の説明として最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。 a 市場均衡点はE点であり、最適状態と比較して三角形EFGの余剰が失われる。 b 社会的に最適な状態が実現したとき、経済余剰は三角形D₀ES₀になる。 c 社会的な最適点は課税によって実現し、このとき税収は四角形D₀HFD₂に等しく、これは外部不経済と相殺される。 d 社会的に最適な状態を課税によって実現したとき、税込みの市場価格はP₁で示される。

選択肢
- 1aとc
- 2aとd
- 3bとc
- 4bとd
正解
1. aとc
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解説
正解はア(aとc)である。消費の外部不経済(負の外部性)のケースでは、消費者の私的便益(D₀D₁)よりも社会的便益(D₂D₃)の方が低位(D₀D₁ の下方)に位置し、市場均衡では過剰消費が生じる。最適点は社会的限界価値曲線 D₂D₃ と供給曲線 S₀S₁ の交点 F で達成される。 a は正しい。市場均衡点 E では、Q が社会的最適量を上回り、過剰消費分について「社会的限界費用 > 社会的限界便益」となり、三角形 EFG に相当する死荷重損失(余剰の喪失)が発生する。 c は正しい。ピグー税の考え方で、消費1単位あたり「私的便益 − 社会的便益」(D₀D₁ と D₂D₃ の縦距離)に等しい税を課せば、消費者の私的均衡を社会的最適と一致させることができる。最適点 F において、税収は四角形 D₀HFD₂(消費量 × 単位税額)となり、これが外部不経済の総額に等しく、社会全体での補償・相殺財源となる。 b は誤り。社会的最適時の経済余剰は三角形 D₂FS₀(または相当する社会的便益−費用の差)であり、私的便益曲線 D₀D₁ で測った三角形 D₀ES₀ ではない。外部不経済を考慮した「社会的余剰」と私的余剰を混同させる錯乱肢。 d は誤り。最適消費量 Q* における税込み価格(消費者が支払う価格)は社会的最適点 F で示される価格となり、図中の表示では F に対応する価格軸の点が該当する。P₁ は別の点を指している可能性が高く、税込み価格として誤った特定をしている。 (出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成23年度 中小企業診断士1次試験 経済学・経済政策 第24問)
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