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企業経営理論難易度: 標準2013年度

中小企業診断士 過去問企業経営理論 第1問

問題

C社の研究開発部門で働く研究員は、公式に仕事として与えられた研究開発テーマ以外にも、自らの興味や関心に基づき、非公式に新しい研究開発テーマを探索していた。公式な仕事として与えられたわけではないので、新しい研究開発テーマを探索する場所や設備などの作業環境は良好なものではなかったし、昼休みや終業後の時間が費やされていた。 このことをインフォーマルに伝え聞いた経営者は、研究員による自発的活動をより活発なものにするために、新たな研究開発テーマの探索に必要な作業環境を改善するとともに、就業時間外に行った活動にも金銭的報酬を支払う制度を導入することにした。 ところが、新制度を導入した後には、研究員は昼休みや終業後の時間に、新しい研究開発テーマを探索することがめっきり少なくなってしまった。研究員にアンケートを取ってみると、作業環境の改善によって満足度が上がったわけでもなさそうであった。 作業環境が改善されたにもかかわらず、研究員の満足度が改善されなかった理由として、最も適切なものはどれか。

選択肢

  1. 1経営者の判断によって行われた作業環境の改善内容が、研究員が望んでいたものとは異なっていたから。
  2. 2作業環境に対する不満足の解消と、新たな研究開発テーマの探索を通じて得られる満足は別問題だから。
  3. 3作業環境の改善内容が、研究員が望んでいた希求水準を下回っていたから。
  4. 4作業環境の改善を通じて低次欲求を充足しても、満足にはつながらないから。
  5. 5作業環境を経営者が改善してくれたこと自体が、研究員に対するホーソン効果を生みだしたから。

正解

2. 作業環境に対する不満足の解消と、新たな研究開発テーマの探索を通じて得られる満足は別問題だから。

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解説

ハーズバーグの動機づけ・衛生理論によれば、職場環境などの「衛生要因」は不満足を解消するが、満足の創出にはつながらない。一方、仕事内容そのもの(達成感、成長、責任)など「動機づけ要因」が満足を生む。研究員の満足は新しい研究開発テーマの探索(動機づけ要因)から得られるものであり、作業環境の改善(衛生要因)の解消とは別問題である。よってイが最も適切。アは研究員が望むものと異なっていたとは問題文に記載がない。ウは希求水準を下回ったとも記載がない。エは「低次欲求」「高次欲求」はマズローの欲求階層説の用語で、ハーズバーグの理論とは概念が異なり、低次欲求の充足が満足につながらないという表現はやや不正確である。オはホーソン効果(注目されることで業績や態度が向上する現象)は満足度が「上がる」方向に働くはずで、満足度が改善されなかった理由としては逆である。(出典: 一般社団法人 中小企業診断協会 平成25年度 中小企業診断士1次試験 企業経営理論 第16問 設問1)

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